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彼女の過去 (千代 ページ29

「まぁまぁ、ヒョン落ち着いて」と
チャンミンが宥める。

「ねぇ、
ユノはAの事好き?」とユノに聞くと
突然の問いかけにユノは目を丸くして驚いている。

すると彼は下を向きながら恥ずかしそうに
「好きだけど・・・」と答える。

「好きだけどなに?」

「俺は好きだけど向こうはなんとも思ってない。」と
彼は肩を落としながら言う。

何とも思ってない、ね…

「私が思うにはね、Aはユノの事が好きだよ」

「え?でも・・・」とユノ

「ヒョン、
ちょっと黙ってください」とチャンミン。

「好きだけど、
Aはその気持ちに
蓋をしてるんじゃないかな?」

「何でそんな必要があるの?」とユノ。

「それは、彼女の過去に問題があるの」
そう私が言うと
ユノとチャンミンは複雑な表情を見せた。

「これから話す事は3人だけの秘密ね」と
前置きをすると2人は静かにうなずいた。

彼女の過去、まずは中学時代まで遡る。

「性格がそうさせるのかAは
男子の友人が沢山いて休み時間はいつも男子が
彼女の席を囲んで談笑していたの。
その中には他校にファンクラブがあるくらい
人気の子も居てね、
そんな彼と仲が良いAを
周りの女子が良く思う訳もなくて
Aは嫌がらせをされるようになったの。
そうするとね、
その人気な男子は友人としてAを心配するでしょ?
またそれが彼女達の感情を逆なでしてしまって
それである日Aは階段から突き飛ばされて
足を20針縫う大けがを負ったんだけど
大事にしたくない学校側が怪我の
原因は男子の取り合いって事になって
その男子は親の判断で彼の単身赴任している
お父さんの所へ家族全員で引っ越したの。

その時Aは私に
「自分が彼と仲よくしなければ
彼は大事な友達と離れなくて済んだのに」と泣いてた。

高校でも同じような事があってね、
それ以来仲が良い男性に女性が近づいて来た時には
すぐにその友人と距離を取る様になったの。

そんな彼女にも凄く気の合う男性が現れて
徐々に魅かれて行ったの。
親友だったけど関係を知らない人達からは
2人は付き合っていると思われていたくらいだったから
男性もAに好意を抱いていると私も思っていた。

それでAはみんなの後押しで
告白したけどあっさりと振られた。

その時Aは
「仲良くしてくれてただけなのに
勘違いして私ってバカだね」と笑ってた。

そういう経験がトラウマと言うか
好きって気持ちに蓋をしちゃってるんじゃないかな。」

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はにゆの(プロフ) - 一気読み!楽しく読ませて頂きました。続きがたのしみなのですがパスワード教えて頂けないでしょうか?よろしくお願いします。 (2020年5月12日 13時) (レス) id: fe5d965867 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kawaetsu | 作成日時:2016年5月1日 20時

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