その二十 ページ23
side EvilWoman
「A、大丈夫かァ?」
「ありがとう実弥さん。」
床に蹲る鬼の女に手を差し伸べる不死川様。女はその手を取って立ち上がった……と思ったら、態とらしく体制を崩して可愛らしい悲鳴を上げ、不死川様に抱き付いた。
上手く胸を当てているようで、不死川様が顔を赤くしている。
チッ、いちいちムカつく
「ごめんなさい実弥さん!私ったら勢い余っちゃったみたいで……」
「気にしてねぇよ。」
あの目の上のたんこぶ、センパイはもう消した。あぁ、消しただなんてまるで私がやったかのような言い方は良くないわね、センパイは勝手に自滅したの。
やっとセンパイが消えてくれたところではあるけれど、早速次の作戦に移らないといけない。
そう、次はこの女鬼を陥れてやる……!
どんな作戦が良いだろう、センパイは人間だから物理的に消すことは出来ないけれど、この女鬼は鬼だ、殺すことが出来る。
……そうだ、この女鬼に私を食べさせるように仕向ければ良いのよ。上手く不死川様を誘導すれば、不死川様は私を食べようとする女鬼を見ることになる。不死川様のことだからすぐさまこの女の頸を跳ねてくれるわ。
その前に、この女鬼に向けられている不死川様の気持ちを変えていかないとね。塵も積もれば山となる、悪事を全部女鬼の仕業にする。そして私は徳を積む。ふは、やばい、凄い楽しみだ……!
まあでも取り敢えず、今この瞬間は女鬼にも良い顔をしておこうかしら。
「Aさん、お怪我はございませんか?もし宜しければ私が怪我の治療を……」
「大丈夫よ、何処も怪我してないわ。それに私は鬼なんだから、治療なんて必要ないでしょう?」
声こそは優しいが、私に向ける表情は全く正反対。“そんなことも分からないの?”とでも言いたげな笑顔を浮かべ私を見つめる女鬼。
不死川様からは見えないところでやるものだから、この笑みを見ているのは私しかいない。ああムカつく、ムカつくわ!!両肩掴んで反転させてこの顔を不死川様に見せてやりたいわ!
なんて気持ちを抑えて、私は「失礼しました」と謝罪した。
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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時