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一方そのころ ページ11
「ローリングサンダーァァァ！！！」
と西谷は叫びながら回転レシーブをする。
グルングルンと余分に二回ほど周り、その場に立ち直る。
「ローリングサンダー、回る雷か？」
ぼそりと呟いたのは、西谷の隣にいた深山だった。
深山は、西谷に回転レシーブ、もといローリングサンダーを
教えてもらっていた。
ニカッ、と弾けんばかりの笑顔で西谷はさきほどの
深山のつぶやきに答える。
「まあ、そこは気にすんなよ。
響きがかっこよかったらなんでもいいんだよ」
「そーゆーもんか。ゆーてカッコいい気もせぇへんけどな！」
対する深山は、満面の笑みで毒を吐く。
「そうか？」
「まあ、でも冷静にならんかったら
かっこいいとも分からんな」
「ま、そーゆーもんだな！」
ひとしきり、やけにエクスクラメーションマークの多い会話をし、
ふと、西谷が疑問に思う。
「深山は関西方面の高校なのか？」
「いや、愛知や。中部やな。出身は関西で間違っとらんけど」
おそらく深山の話す方言からそう思ったのだろう。
それが解説すると、西谷は別の質問に移行する。
「じゃあ話変わるけど、試合中、なんであんなにテンション低いんだ？」
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作者名：ちとせあめ | 作成日時：2018年9月12日 23時
