真選組子育て奮闘記。

あそぼ。　沖田side ページ7

「おにーたん、あそぼっ！」



突然後ろから柔らかいせっけんの香り。



抱きつかれたのか・・・






というか抱きつかれているため完全なる首絞め。





「わかったから手を離しなせィ。
お兄ちゃんがこのままじゃ死にやす。」




「え？おにーたん死ぬのっ！？」





「お前が絞め殺すんだろィ。」









ようやく手が離れたところで本題。







「で、何して遊ぶんでィ？」



「んーきめてない。」









何でィそれ。

そう想った時、ある計画を思いつく。




「なァ、今から、言葉遊びしようぜィ。
その名もあだ名つけゲーム！」





「やる―！」




俺は心の中でほくそ笑んだままに
近藤さんに指を向ける。




「じゃ、あの人は誰でィ？」




「おじーちゃん。」



…これはあだな見てェなもんだから
変えようがねえか。





「じゃ、あの人は？」


指した先は坊主頭の原田。






「はらだしゃん。」




「だめだろィ。あだ名つけねーと。
ほら。(タコ)とか{坊主}とか、見たまんま言やあいいんでィ。」









｢ん――じゃあ・・・・・・はげちゃびん。」









そうきたか。


ガキってのはほんとに容赦ないからおもしれェ。







原田哀れ撃沈。




｢じゃ、あそこの奴は？」


「こぶたしゃん」









｢あれは？」



「おばけ。」









適当に隊士共をさして五歳児が
ノックアウトするのを楽しんでいると、







｢・・・・やっときやした。」








このゲームをやったそもそもの理由。









｢じゃ、あれは？」









指の先は土方コノヤロー。

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