真選組子育て奮闘記。

天才児？　沖田side ページ15

「・・・・・A」









「・・・・。」









無視か。

俺の撃たれ弱いハートが折れかけるも何とか持ち直す。









｢・・・イチゴとってすいやせんでした。
おにいちゃんが悪かったんでィ。」









「・・・・・。」









え？
まさかのこれも無視？

俺にしちゃあ誠意込めて謝ったんだけど？









・・・・・こうなりゃ奥の手でィ。









｢じゃあ、Aにお詫びとして好きなケーキ一個だけ買ってやりやす。

だから許してくれやせんかねィ。」









無理かな―・・・・と思った矢先。









｢ほんと！？
じゃあゆるすっ！」









｢・・・・・え？」







瞬殺で食いついてきやがったこいつ。








まさか、俺にこのセリフを言わせたいがためにあんな態度を・・・









いや、五歳のガキがそんな計算するわけ・・・・









「Aね、このご本にのってる、
こ―んな大きいケーキが食べたかったの！
あ、でも、しろいのじゃなくて、チョコのやつ！」









前言撤回。

俺は踊らされていた。




ご本・・・・というかケーキ屋のチラシまで用意してるたァ









・・・・・完全なる確信犯。









・・・A、将来詐欺師とかにならなきゃいいですけどねィ・・・・。









――――ーそんなガラでもない心配が心の中をよぎった瞬間。

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