サボり魔娘は真選組にてかなりユルユルの日々を送っています。 (ページ44)

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山崎退の観察レポート３ページ44

ここで、一番聞きだしたかった質問をしてみることにした。

……ご家族はどんなかんじ？
今どうしてるの？

しかし。
この質問をするにはかなりの勇気を要する。
フツ―に同僚にこの質問をするのも結構はばかられる。

「あ、おれ両親死んでて・・・・」

と、気まずくなってしまうことも多々あるからだ。

ましてや、謎が多すぎるAちゃん。
両親がいるのなら、家出の捜索願くらいは出ていてもおかしくないはずだ。
それが３年間音沙汰なし。
つーか戸籍にさえのってないなんて異常もいいとこだし。

それを知っていて尚、質問するのはかなりきつい。
ひょっとしたらAちゃんのやばい過去とか
想像もつかないような悲しい思い出を掘り下げてしまうかもしれない。
(山崎退現在自己嫌悪中)

つまり結論を言うとだ。
…そんな卑劣な男になってしまっていいのか？俺は。

「おーい・・・
ちょ…何かたまってんですか？ザキ。
も―帰っていい？つーか帰ります。
漫画全巻読破・・・いや、始末書残ってるんで」

「いや、待って！」

「ん？」

・・・・呼びとめてしまった。
これで、何でもありません、とか行ったら
Aちゃんのことだ。
沖田隊長の次とうわさされる強さの持ち主だ。
その上、自分の趣味を邪魔されるのを一番嫌う娘だ。
それでいつも副長とぶつかり合っているのだ。

・・・・・・・・ここで聞かないと、確実に殺される。