違法じゃないよ ページ14
・
そのころのマジフトの練習場。そこでクロネコことAは、可愛らしく選手に声援を送っていた。
「頑張って下さいー！クズどもー！」
「「「うぉぉぉおおぉぉおおーーーーー！！！」」」
これで選手は尻尾ふりふり喜ぶのだから、「世の中広いですねぇ」とAはにっこり笑った。
違うそうじゃない。
と、勿論Aは気づいている。でも面白いからそのままにしている。
完全に調教されているマジフト部員に、レオナとラギーは頭を抱えた。
「レオナさん、どうするんっスかコレもう」
「知るか」
他校に恐れられるこのマジフト部マネージャーは、いかんせん腕がいい。
今までのマネージャーがやってきた仕事を、サクサクと短時間で完璧に熟すのだ。
それまではよかった。
「レオナさん、A君が他校になんて呼ばれてるか知ってます？」
「ア？知らねぇ」
「合法バイブスドーピング猫」
間違ってはいない。
レオナは空を見上げ、「青いな」と思った。完全な現実逃避だった。
ラギーは泣いた。着々と同クラスの友人がとんでもねぇ奴になっていくのを、自分は黙って見ることしかできないのかと。
あ、コイツ元々とんでもなかったっスね。
ラギーは泣き止んだ。
「ほら！もうちょっとやれないんですかキミらぁ！
そんなんじゃ次のマジフト大会、自寮を勝たせらんないですよーーー！！」
晴天の元、男どもの汚い咆哮が響く。
レオナとラギーはその光景を目に焼き付けた後、「悪夢だなぁ」と思った。
野郎の咆哮よりレディの歓声が聞きたい。
キュートな耳が拒否反応を起こすじゃないか。もう起こしているが。
ラギーは諦め、「じゃ。オレこれからバイトあるんで」と颯爽と去って行った。逃亡とも言う。
が、レオナは止めなかった。
だって。自分だってマジフト部長じゃなかったら帰ってたから。
上を見上げる。
お空はやっぱり青かった。
「…シエル、無事に看病できているでしょうか？」
Aはリドルの元へ向かった友人を思い、再び部員の応援をするのだった。
分かる人には分かるキャラ→←お医者様はいらっしゃいませんかー？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 292人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヴィンセント・ヴァンクール - めちゃくちゃ面白かったです…というかもう終わってしまったんですか……？続きがとても気になります。更新して下さるととても嬉しいです。頑張ってください！応援してます！！ (7月30日 2時) (
レス) @page17 id: a3d5b84e3e (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2022年1月30日 1時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 最後の「終わり」がどうしても、「ちゃんちゃん♪」ってSEが流れるそれにしか見えなくて困ってます……ギャグセンス金ピカじゃないですか！！！更新してくださるのを楽しみに、気長に待たせていただきますね！！ (2021年12月22日 9時) (レス) @page17 id: fb6be3cd03 (このIDを非表示/違反報告)
ミントティー(プロフ) - 名無しさん» 合ってますよー (2021年12月5日 6時) (レス) id: 38ab85e584 (このIDを非表示/違反報告)
稲荷 - やっべぇwww笑いが止まらんwww前作から来たんですがwちょー面白いwww更新頑張ってください (2021年8月23日 10時) (レス) id: 5c3b21ca8d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミントティー
| 作成日時：2021年7月30日 16時
