優しい手 ページ8
貴方視点
スミレさん達が去った後、トオルさんがその場に倒れこんだ。ドサッ、という大きい音が聞こえる。
ト「何だってんだよ、チクショー」
リ「トオル・・・」
ト「いきなりフレア団に入って、俺達の敵になって・・・。またどこかで会えるといいなとか、敵に言ってんじゃねぇよ」
トオルさんが左手で顔を覆った。声が酷く震えている。泣いているのだろうか。
カ「スミレさんがあっちに入ったのは予想外だったな・・・大丈夫？お隣さん」
「・・・ちょっと、ショックが大きいかも」
それは、嘘なんて一切含まれていない、私の本音。だって、本当に衝撃的だったもの。
カ「・・・だよね」
カルムはそんな私の気持ちを悟ってくれたのか、優しく頭を撫でてくれる。横では、リュカさんがトオルさんに何かを話しかけていた。
リ「ねぇ、トオル。悲しい？」
ト「悲しいっつーか・・・なんていうか、説明しがたい感情だ」
リ「・・・そっか〜・・・複雑だね」
リュカさんも、トオルさんに気を使って言葉を選んでいるのか、いつものようにテンポよく会話が成り立っていない。
ト「・・・まさか、さ。スミレがあっちに行くとも思わなかったし、会うとも思わなかった」
ボソリ、とトオルさんが呟く。リュカさんも、そうだねと言って、２人の間には沈黙が訪れていた。
カ「・・・お隣さん、俺たちはもう行こう。サナやトロバが心配だ」
「うん・・・」
私が元気のないせいなのか、私がもたもたしているからか、カルムが私に手を差し伸べる。私は、黙ってその優しくて暖かい手を握った。
「・・・カルムの手、暖かい」
カ「お隣さんの手もね」
カルムに引っ張られながら、ゆっくりと歩き出す。カルムの歩幅が、いつもより小さいのは・・・きっと、私を気遣ってくれてるんだよね。
「いつもいつも、有難う。カルム」
「・・・こちらこそ、お隣さん」
私はいつも、貴方に支えられてばかりだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 140人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ポケットモンスター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず - これ見てたら凄い和みます！ (2016年3月12日 0時) (
レス) id: 93cd75fbbf (このIDを非表示/違反報告)
珠里瑠@N(プロフ) - mikuさん» ちがうわよん！((← スミレちゃんは決して嫌いではないわよ！でも、スミレちゃんとトオルくんなら、トオルくんが好きよ((はぁと←← スミレちゃんだってかわいいしかわいいしかわいいし((ry← (2014年4月7日 19時) (レス) id: 820939c8a0 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - 珠里瑠@Nさん» なんで英語にしたん？ｗ チクショーこっちは部活だって言うのによぉ（（ それスミレちゃんを貶してるってことでおｋ？← 私はオリキャラ全員に愛着持ってるのよ（（ (2014年4月7日 8時) (レス) id: 38fa76f22b (このIDを非表示/違反報告)
珠里瑠@N(プロフ) - mikuさん» そうかそうか。今日Australiaから帰るわ。← 最近思うこと。なぜトオルくんよりスミレさんの方が人気がたかいっ！← (2014年4月7日 3時) (レス) id: 820939c8a0 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - 綾風サクラ＠チャリア信者なのだよ←さん» 嫉妬じゃなくない？それｗ (2014年4月6日 22時) (レス) id: 38fa76f22b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：miku
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/reddonau/
作成日時：2014年2月16日 21時
