ナナミ過去編ー許されない失敗ー ページ46
ナナミ視点
目の前で頭を抱えるAをみて、ふと昔のことを思い出した。私に立ち向かってきたときの真っ直ぐな瞳は、マサヤがフレア団に連れていかれた時のミハクの瞳と一致した。
ううん。ミハクだけじゃない。マサヤにも___。
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ナナミ父「いいか、ナナミ。お前は賢い子でありなさい」
私の父親は、どこかの企業の社長だった。完璧主義者の父親は、いつも私にそういった。賢い子というのは、何の失敗もしない要領のいい生き方をしろっていうことだ。
私はそれに頷いて、父親のいいつけを守れるように頑張っていた。
ナナミ母「ナナミ、貴女・・・無理しないでね」
ナ「無理してるわけじゃないよ。お父さんの言うことを聞いてるだけだもん」
お母さんはいつも私を心配していた。いつも私の味方でいてくれたお母さんだけど、私はそれに気づいていなかった。お父さんのいうことは正しくて、間違ったことは言ってない。
だから、私の失敗をかばうお母さんの気持ちが分からなかった。
ナナミ母「ねぇ、もうやめてよ・・・ナナミが可哀想」
ナナミ父「どこがだ。失敗に埋もれる人間の方がよっぽど可哀想だろう」
ナナミ母「でも・・・ナナミには自由になってほしいの」
ナナミ父「ふざけるな!!」
お父さんは怒っていた。失敗を許すお母さんと許さないお父さんの衝突は毎日続いていて、それでも2人は変わらなかった。
ナナミ父「失敗を許すな。一度の失敗は失敗を呼びやすい。必ず成功させなさい」
ナ「分かってます」
ナナミ父「要領よく生きることは結果的に自分を救うんだ。誰のためでもない、自分のな」
父親のいいつけを守る。それが幼い私に課せられた使命だった。私はほかの子供とは違う、失敗を許されぬ子供。
失敗はみっともない。許されない。幼い私はずっとそう考えていた。
ポケモンバトルにしたって、ポケモンの育て方だって、私は成功しなければならない。誰にも負けてはいけない。
___そう、思っていたのに・・・。
マ「なんか・・・詰まらなそうな顔してるよ。君」
その一言で、なんだかすべてが緩んだ気がした。
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natsu(プロフ) - mikuさん» あ、わかったー。((゚*。ァリガトネェ。*゚))p∀`o)-☆ (2014年8月24日 10時) (レス) id: 820939c8a0 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - natsuさん» あ、そういうことか。画像の乗せ方ってよくある質問にあるはずだから探してみたら?のってなかったら、多分調べたらでてくるだろうし (2014年8月23日 22時) (レス) id: 38fa76f22b (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - mikuさん» いや、レスの通知は来てたんだけど… (2014年8月23日 22時) (レス) id: 820939c8a0 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - natsuさん» うん?どうした? (2014年8月23日 22時) (レス) id: 38fa76f22b (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ごめんmikuちゃんよ。← しばらく来てなかったからレスが消えて…(´・ω・`) (2014年8月23日 22時) (レス) id: 820939c8a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miku | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/reddonau/
作成日時:2014年7月29日 22時