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∞89∞ ページ3

「章ちゃーん?」

章「……zzz」

あ、寝てるわ。
起きてくるまで携帯見よ。

章「んぅ。」

「起きた?」

章「……zzz」

大丈夫か笑
そう思って見ていると章ちゃんの携帯が鳴る。
チラッと見えたディスプレイには前に噂になってた子の名前。
文面は
[章くん熱出したの?大丈夫?今から行こうか?]
そう書かれていてご丁寧に番号まで。

「……なにこれ。」

章「ん。A?」

名前を呼んで腕を伸ばしてくる。

「……。触らんとって。」

章「A、なんて?」

「っ!ごめん!なんもない笑」

章「?」

「ゼリー持ってきたから食べて?薬もあるし笑」

章「うん?」

「ちょっと電話してくるな?」

章「居ってくれへんのぉ?」

「ごめん。すぐ帰ってくるしな?笑」

章「わかったぁ。」

「食べたら置いといて?薬もちゃんと飲みや?」

章「うん。」

「ほなね。」

それだけ言って部屋から出る。
こういう事があるとうちがすぐ電話する人…

「出るかな。」

そう思ってかけるとすぐ出てくれる。

「もしもし。」

[A?どうしたん?]

「章ちゃん。まだ切れてなかった。」

[は?ちょっと待ちや?一回外出る。]

「……。」

[で?どうしたん。さっきまで良かったんちゃうん?]

「……LINE。来てん。」

[Aの事やから見たりはせぇへんよな……
てことは見えた?]

「うん。熱のこと知ってて、今から行こうかって。」

[なんそれ。最悪やん。]

「なぁ。どうしよう……隆平。
もう章ちゃんの事信じられへんかも…泣」

隆[……A。]

「もう……嫌や。」

隆[A?俺が帰るまで章ちゃんの看病、頑張れる?]

「……どのくらい?」

隆[一時間くらい。]

「……頑張る。」

隆[早く帰れるようにするから。]

「わかった。」

隆[ほなもう少し頑張ってな?]

「うん……」

隆[泣き顔。章ちゃんに見せたらあかんよ?
あの子はすぐ気付くから。]

「わかってる。」

隆[ほな待ってて。]

「うん。」

隆平との電話を切って章ちゃんの部屋の前につくと、話し声がする。

章「やめろって。連絡とか迷惑やねん。
ほんまやめてくれや。
Aのこと不安にさせたないねんて!!
ただでさえ今も泣きそうな顔して出ていっとんねん。
お前のせいでAが泣いて傷付くのとかほんま無理。
俺はA以外考えられへんねん。
わかったら今後一切連絡してくんな!!
ええな?!」

「章……ちゃん。」

章「はぁ。Aに謝らな。」

「……。」

章「A、遅いなぁ。めっちゃ寂しいねんけど。」

「ふっ…うぅ泣」

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作者名:慧梨 | 作成日時:2020年1月5日 0時

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