番外編 桂強化月間 ページ22
目が覚めると近くで聴こえる吐息。いつもと違う視界。
汗ばんでいて、髪の毛は肌にぺちゃ、と付きまとっていた。
それは両隣にいる奴らも同じで。銀時だけがその場にいなかった。
左に晋助、右にA。あぁ、リビングの隣の部屋か。え、何、なんで。なにこれ。
少なくとも何時もの口調で喋れないほど動揺していた。
「起きたのヅラ」
「Aか…あぁ。おはよう…晋助はまだ起きないな」
「睡眠時間と身長が比例してないよね」
「殺すぞ」
笑顔でAが晋助の身長をいじった途端、奴は起き上がった。
そしてAの顔面をグーパンした。
「おい晋助!顔だけが取り柄の奴になんでことを!」
「ねぇヅラ、特大ブーメランくらってるの気がついてる?」
「おーい!!早く来いよ!もう出来たぜ!」
隣の部屋…リビングで銀時が俺達を呼んだ。時計を見ると夜の七時。夕食ができたんだな、そう思い立ち上がろうとした。
「どこ行くのヅラ?」
「お前さんにはちとここに居てもらうぜ」
「…なっ!」
どこからか分からないが、手錠を取り出して俺の片手と、ドアの取手にかけた。
いやいやいやいやいや。
「手錠なんて破廉恥な!!」
「そこ!?てかお前何想像してんのさ!」
「A、ヅラにそういうプレイは無理そうだ。手錠は破廉恥だってよ」
「私別に求めてないし」
「いや別にそういうプレイもでき」
るぞ、と言いかけた時、銀時の邪魔が入った。
「おっせーよお前ら!早くしろ!」
正に「鬼」。般若みたいな顔をした銀時を見て晋助とAは大人しくなり、リビングへ向かった。
バタン、とドアを閉められ考える。
学校から帰ってきて…暇だったからAと、晋助と、俺でチャンバラをして…?
あぁ、最後調子乗って木刀でチャンバラをして3人して気絶したんだったな。思い出したぞ。
だから腕がじんじんするのか…
1人の世界で没頭してると、ドアが開く音がした。
「…っ!?」
目隠しをされ、口を手で塞がれる。手錠は両手にかけられ、背後には誰かが立っている。
匂い的に晋助だなこれは。
「なんの真似だ?」
「まぁそんな怒んなよヅラ。今日は俺たちの愛を存分に受け取ってもらうぜ」
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ちゃむ - あぁ…終わっちゃった…ヅラが尊すぎる…かわいいし、かっこいいし、かわいいし、髪の毛いいにおいするし(?)最後の銀時めっちゃ悲しい…これ逆ハじゃダメですかね…いやでもやっぱズラしか勝たんな… (4月3日 0時) (レス) @page49 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(プロフ) - 最後の下りが最高過ぎる……! (6月27日 22時) (レス) @page49 id: 336e13c9e0 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - こんな素敵な作品作ってくださってありがとうございます!!もう終始にやけっぱなしで幸せでした!もう本当に面白かったです!松下村塾組最高! (2021年9月24日 20時) (レス) @page49 id: 2f30552c1d (このIDを非表示/違反報告)
シグ - おっそいけど、完結おめでとうございます!いやー、あまりに感動しすぎてコメントしてしまった僕;;最後の銀ちゃんがつらい…(;-;)銀ちゃんも、きっといつかいい相手が見つかるよ。 (2020年4月21日 21時) (レス) id: b759b643e6 (このIDを非表示/違反報告)
蒼さん - 完結おめでとうございます。ズラも夢主もかわゆす!銀さんは誰かと幸せになってほしいな…。最後の最後まで最高で、結鶴さん天才的すぎます。それと…以前コメ欄で騒いでしまい申し訳ありませんでした。そんなこんなで神作をありがとうございました!((語彙力皆無 (2020年3月6日 10時) (レス) id: f91ea9aee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結鶴 | 作成日時:2019年4月25日 18時