幼馴染が人妻好きだから私の愚行を許してくれ【桂小太郎】

第27話 恋バナナ ページ28

「だーかーらー、好きな人。understand？」




「特には………あ………いや、居ないぞ、うん」






好きな人……そう聞かれポン、と浮かぶのはよく知る幼馴染の顔。




けどAへの感情は恋愛感情ですか？と聞かれたら自信もってはい、と言える自信はない




「でもお前さあ、Aと晋助が付き合い始めてからなんか違うんだよな。



Aが誰かのものになったから少しはあいつのこと意識してるんじゃねーの？」




「それ、は」



さっきとは反対に、この質問は自信を持って否定することが出来なかった。



「Aの靴箱にあのラブレターと脅迫状みたいなのが入ってた時は凄い悲しそうな顔をしてた。無理矢理笑顔作ってAと話してた。



小鳥遊の件だって、晋助がAをおんぶしてた時お前目がやばかったぞ。いろんな意味で。


大方、嫉妬と心配じゃねーか？



そもそもの話、あの2人が付き合い始めたって話の時お前すっげえ苦しそうだった。



素敵な脳してるのにおめでたい頭だなお前。脳みそ分けろ。





でもまぁ俺の憶測だからその知識豊富な頭の片隅にでも置いといてくれ。


俺はお前が1ミリでも前に進めればいいから。


けどこれ以上お前に手は貸さない。俺はお前じゃないからお前の気持ちを決める権利はない。


だからその電波脳で必死に考えてもがけ」





「…銀時……」





いつもアホみたいな顔してても此奴は誰よりも周りを見ている。勉強はそこまでだが頭の回転はとんでもなく速い。









ああもう此奴には脱帽するしかないな

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