好きです、先輩 ページ43
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「 っ 、せんぱい、 」
勝己先輩から発せられた言葉に先ほど止まった
はずの涙がまたポロポロと溢れてきてしまう。
「 こうやって涙拭ってやんのも俺だけでいいだろ 」
親指で涙を拭いながら、そう言う勝己先輩の
顔を見れば変わらず優しい笑みを浮かべていた
普段の先輩からは考えられないほどに、柔らかい表情
目元の指がゆっくりと頬へと滑り、
愛おしそうに、優しく私の頬を撫でる。
そして、頬に手を添えたまま先輩が言った
「 ずっと俺の傍で守られてろや 」
聞いたこともないくらいに、優しい声で。
「 わ、たし、」
「 おう 」
「 馬鹿だし、鈍臭いし、強くもないし、」
「 おう 」
「 勝己先輩に釣り合うかどうか、いひゃい 」
優しく添えられていたはずの手がいきなりガッ、と頬をつねる。そんな先輩の目はいつもの怒った目に
元通りだった
「 俺が惚れてんだ釣り合うも釣り合わねぇも
ねぇだろうが黙って傍に居ろや 」
「 ふ、ふみまへん … 」
呆れたように頬を離した先輩の、言葉を思い出す。
私、先輩の彼女に、なれたんだ ………
片思いし続けてきた相手の、彼女に。
夢みたい
「 勝己先輩 」
「 あ？ 」
相変わらずの返事。先輩らしいその返事が私は好き
言葉遣いが悪くても、ちょっと乱暴でも、
素直じゃなくても、荒っぽくても
勝己先輩なら全部全部好き。
「 だいすきです 」
先ほどとは打って変わり、スムーズに伝えらた
その言葉に一瞬驚いたように目を見開くもすぐに
満足そうに先輩は笑った。
「 ずっと好きだったんですよ、私 」
「 はぁ？だったらもっと早く言えや 」
「 だって、最初は話すだけでも精一杯で 」
「 まあこれから先嫌ってほど言わせてやるよ 」
グッ、と距離を縮め、間近に見える先輩の整った顔。
思わず身を引いてしまうも、すぐに腕が回され
離れられないよう固定されてしまう。
「 勝己せんぱい、ちか、い 」
私を見る先輩の視線は獲物を狙うように鋭く。
徐々に、ゆっくりと、距離が近いていく
「 愛し殺したるわ、クソガキ 」
先輩の言葉と共に、互いの唇が触れ合った
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以恋(プロフ) - 宙さん» お褒めの言葉ありがとうございます（ ; ; ）続編の方もぜひよろしくお願いいたします！ (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 3b71a2a429 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 作者様爆豪の飴と鞭使い方すごくどストライク(´∇｀) (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え、何この小説。妄想すると自然と口角上へと向かっていきますね。え、控えめに言って最高です！これからも頑張ってください！ (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
以恋(プロフ) - Omisoさん» うわああ（ ; ; ）素晴らしいなんてとんでもないです！嬉しいお言葉をありがとうございます！続編の方ただいま作成中ですので、今後ともよろしくお願いします！（ ; ; ） (2020年3月3日 10時) (レス) id: c92cf6abc6 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 最後まで読みました！とても素敵な作品で物語の構成の素晴らしさに感嘆しました！！続編の方応援しています！ (2020年3月3日 0時) (レス) id: d4a65dd1ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：以恋 | 作成日時：2020年2月15日 3時
