愛おしさ ページ33
.
「 爆豪も大変だな〜 」
「 ほんと。こりゃ直接言わないと伝わんねーよ？ 」
「 どっかいけや邪魔だ死ね！！！！！！！！！ 」
相変わらず後ろでぐちぐちうるせえ2人に向けて
そう言えばそそくさと逃げていく。
が、2人の言うことは正論だった
Aは鈍感だ。それも相当な。
インターンの時から俺なりにいろいろとアピールを
してきたつもりだった。それなのにAのやつは
一切気付く様子もなくこうして隣でうどんを小さい口で一生懸命に食べている。
「 勝己先輩 」
「 あぁ？ 」
「 切島先輩と上鳴先輩って、いつもあんな感じなんですか？ 」
首を傾げ俺に問うAの目は大きく、
純粋な眼差しをしていた。
こんなんに気付いてもらえるわけがなかった
「 んなことどうだっていいだろ 」
片手で柔らかい頬を摘むと不満そうに睨みつけてくる
そんな表情すらも愛おしかった。
Aと過ごしていくうちに、どんどん魅力に惹かれていく。
「 勝己先輩のケチ〜 」
唇を尖らせる姿はまるで小せえ子供みたいで。
そんなAを守りたかった。
インターンの時に守れなかった分、
これからは俺が隣で必ず守ってやりたい。
「 … あ！！！！！ 」
俺ならものの数分で食べ終えてしまいそうなうどんを啜っていたAが急に声を上げ立ち上がる。
「 私インターンの時の分の宿題出してない … ！ 」
今にも泣きそうな目で訴えかけてくる。
これにはデクや轟も早く出してこいとAを急かす
「 で、でもうどん食べたい！ 」
「 そんなこと言ってる場合じゃねえだろ 」
「 そうだよAちゃん！単位にも関わってくる
だろうし出しておいで？ 」
「 留年はしたくない！勝己先輩！残りはあげます！おごりです！！それじゃあ！ 」
俺のトレーに皿を置いてぺこ、と頭を下げたと思えば
急いで教室へと走っていったA。
騒がしいやつだな。
思わずクス、と笑みが溢れた
「 Aって可愛いな 」
「 はあ！？？！！！ 」
「 うん、なんかこう守りたくなるような感じ 」
「 クソデクてめぇふざけんな！！！！ 」
Aは気づいていないだろうが、
あいつのことを想う奴は多い。
可愛らしい見た目に加え、
誰にでも分け隔てなく優しい性格。
好きになる理由はいくつでもある。
「 誰がてめぇらに渡すかよ 」
そう心に誓い、残りのうどんに手をかけた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 405人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
以恋(プロフ) - 宙さん» お褒めの言葉ありがとうございます（ ; ; ）続編の方もぜひよろしくお願いいたします！ (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 3b71a2a429 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 作者様爆豪の飴と鞭使い方すごくどストライク(´∇｀) (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え、何この小説。妄想すると自然と口角上へと向かっていきますね。え、控えめに言って最高です！これからも頑張ってください！ (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
以恋(プロフ) - Omisoさん» うわああ（ ; ; ）素晴らしいなんてとんでもないです！嬉しいお言葉をありがとうございます！続編の方ただいま作成中ですので、今後ともよろしくお願いします！（ ; ; ） (2020年3月3日 10時) (レス) id: c92cf6abc6 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 最後まで読みました！とても素敵な作品で物語の構成の素晴らしさに感嘆しました！！続編の方応援しています！ (2020年3月3日 0時) (レス) id: d4a65dd1ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：以恋 | 作成日時：2020年2月15日 3時
