溢れ出す涙 ページ27
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Aちゃんの叫び声が響いた瞬間、僕たちは視線を合わせるとすぐに倉庫へと向かった。
轟君の炎と、かっちゃんに爆破。
2人が力を合わせた威力は凄まじいもので、
倉庫は大きな音を立てて壊れていく
「 Aちゃん！！！ 」
腕に大きな傷を追い、意識も曖昧なAちゃんをすぐに抱き抱えあげれば倉庫から離れようと走り出す
僕はAちゃんの安全を第一に考えるんだ。
かっちゃんにそう、言われたんだから
「 かっちゃん！！！轟君！！！！あとは頼んだ！！！ 」
「 てめぇAにそれ以上傷つけたらぶっ殺すかんなクソデク！！！！！！！！！！！！！ 」
「 もちろん！！！ 」
ヴィランと交戦する2人を背後に僕は全速力で走り、倉庫からなるべく遠くへ、遠くへと向かう。
「 Aちゃん、もう大丈夫だよ。怖い思いさせて
ごめんね、僕がついてるからね 」
力なく、薄らと目を開けるAちゃん。
意識はあるみたいだ
倉庫から少し離れたら人気のない場所ですぐに病院へ連絡し、応急処置くらいしかできないけれどどうにか出血を止めようとする
「 せんぱ、い … 」
「 どしたの、Aちゃん 」
正直、凄く焦っている。
出血が、なかなか止まってくれないんだ。
けどそんな焦りを見せないよう笑顔でAちゃんを見つめる。１番辛いのは、Aちゃんなんだから
「 わ、たしのせい…で、こんなことになって、」
僕を見つめるAちゃんの大きな瞳から
ポツリ、ポツリと涙が零れ落ちる。
それはとても綺麗で、
儚くて
思わず見惚れてしまうほどだった
「 ごめん、なさい … っ、 」
きゅう、と。そっと抱き締める。
「 Aちゃんのせいじゃない。Aちゃんは一切悪くない。僕たちのために戦ってくれたんだよね。僕たちのために、ヴィランに立ち向かってくれた 」
「 っ、ぅっ 、 」
ぽん、ぽん、と優しく、赤子をあやすように
背中を撫でる。一定のリズムで、優しく。
「 怖かったよね。不安だったよね、痛かったよね。
もっと早く迎えに来てあげられたらこんな大怪我負わせることはなかった。」
先ほどよりも、強く。強く抱き締める
「 ごめんね 、……… Aちゃん、っ 」
我慢していたものが溢れたように、声を上げて泣き出すAちゃんの背中を僕は優しく撫で続ける
かっちゃん、今だけは ……… 許してほしい。
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以恋(プロフ) - 宙さん» お褒めの言葉ありがとうございます（ ; ; ）続編の方もぜひよろしくお願いいたします！ (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 3b71a2a429 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 作者様爆豪の飴と鞭使い方すごくどストライク(´∇｀) (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え、何この小説。妄想すると自然と口角上へと向かっていきますね。え、控えめに言って最高です！これからも頑張ってください！ (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
以恋(プロフ) - Omisoさん» うわああ（ ; ; ）素晴らしいなんてとんでもないです！嬉しいお言葉をありがとうございます！続編の方ただいま作成中ですので、今後ともよろしくお願いします！（ ; ; ） (2020年3月3日 10時) (レス) id: c92cf6abc6 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 最後まで読みました！とても素敵な作品で物語の構成の素晴らしさに感嘆しました！！続編の方応援しています！ (2020年3月3日 0時) (レス) id: d4a65dd1ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：以恋 | 作成日時：2020年2月15日 3時
