【鬼滅の刃】死亡ルートを回避せよ【音柱】

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「杏、話がある。」


食事を片付け始めた頃、兄は突然話を切り出した。

──え、今かよ と思わなくもなかったが、気づけば兄の嫁は退室していたし実はしっかり準備は整っていたようだ。用意周到だなおい。



『───なに……？』


───いや大体察してるけどね。それでも心の準備ってのは簡単には出来ないものでして、



勝手に抜け出したことか？それとも刀を勝手に持ち出してたこと？？…もしかして見張りの目を欺くためだけに忍の知恵と技を駆使したこととか？？



……なんてことだ、自分のやらかしたことに心当たりが多過ぎて目眩が………。
どれがくる？いやまさか全部とかだったりすんのか？？………ツラすぎか。







「──お前は鬼殺隊に入りたいのか？」




『…………………は、い？』




───なぜ、今それを。

あまりにも予想と違う問いかけに頭がついていかなかった。きさつたい、きさつ隊…………鬼殺隊？


頭上に大量のクエスチョンマークを浮かべた私に、兄はもう一度「鬼殺隊に入りたいのか。」 と言った。




『………ごめんなさい、話の意図が分からない。』


私としてはいきなり拳骨が飛んできてもおかしくないと覚悟していただけに、この状況が酷く理解に苦しむものだった。

…もしやここから回り回って説教へと繋がる流れなのだろうか？とも考えたが、この人がそんな面倒臭いことをするとは思えない。

……怒るときはガツンと一撃で仕留められるんだ。因みにソースは私。




『意図なんてねーよ。そのままの意味だ。お前に打診が来てンだよ』



そう言うと、兄はここに至るまでの経緯を簡単に説明してくれた。

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