【牛島若利】牛島若利は人の愛し方を知らない【HQ】

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「新コーナー、アノ人に好きなタイプ聞いちゃいます！ 担当は私佐藤でーす」


別番組の収録。
セットではなくVTR用。
アナウンサーが私に言う。


「ズバリ、Aちゃんのタイプは！？」

「えー、なんか恥ずかしいなー」

「そこをなんとか〜！」


あはは、とお互いに笑う。
私は観念したように言う。


「背が高くって、筋肉がある人がいいですね〜。天然で鈍感なのもかわいいですよね。あ、最近真ん中で分けてこう、山にするっていうんですか？ そんな感じの男性が好きなんです！」


そう笑いながらジェスチャーを交えて、答える。
髪型以外ウシワカじゃん、なんて。


「たぶん日本中の男性が体鍛え始めてその髪型にしますよ〜」

「いや〜、どうでしょうね〜」

「本日、ゲストで牛島選手が来てるんです！ 一言お願いします！」

「えー、急ですね」


私はアナウンサーと向き合うのを辞め、カメラ目線を作る。
そして手を振りながら言う。


「久しぶり、ウシワカ〜！ 今度高３クラスで集まろーねー！ これからもバレー、期待してまーす」

「はい、アナウンサー佐藤と」

「AAでしたー」


そう言って数分の収録が終わる。
放送日は確かに来週の火曜だったはず。
ウシワカ、出るんだ。

その日のは見よう、そう心に決める。

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