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ブレザーの袖からセーターの袖を出していわゆる萌え袖で、冷える手を押さえる南々瀬。
小柄で可愛らしい。

木と植木の影で、その様子をじっと見つめる。
ウシワカが来るのを待ってるのだろう。


「でねでね〜!!」

「牛島くん!」


天童の話を遮って、南々瀬がウシワカのことを呼ぶ。
迷惑そうな顔を隠そうともしない天童。

そんな彼をおいおいと思いながら見る。
すると目が合った。
やばい、バレた。絶対バレた。


「行ってきなよ若利くん! 俺用事思い出した!」

「そうか」


そう言って私の方へ向かってくる天童。
ニヤニヤと私を見る。
南々瀬は赤い顔を下に向けタイミングを見定めてるらしい。


「はぁい♡」

「最悪」

「Aちゃんひっど」

「静かに」


私と天童は並んでウシワカと南々瀬の様子を、影から見つめる。
南々瀬は覚悟を決めたように前を向く。

そしてゆっくり、丁寧に確実に言葉を紡いでいく。


「牛島くんのことが好きです! 付き合ってください!」

「断る」


ウシワカがそう即答する。
南々瀬はきっと今泣きそうになってる。
なのに私は嬉しがってる。

私は天童に言った。


「私って性格悪いよね」

「それが人間じゃない?」

「そっか」


そう言って、私はカバンを持って砂を払い、校門へ向かう。
天童が私を引き止めた。

時→←ひ



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時雨彩(プロフ) - 中村千尋さん» コメントありがとうございます! テストの関係で更新できずすみませんでした。でもそう言っていただけて嬉しい限りです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月6日 10時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
中村千尋(プロフ) - いつも楽しませて頂いています!!この作品大好きです! (2019年9月6日 10時) (レス) id: a991a170a0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨彩(プロフ) - いすださん» コメントありがとうございます!いすだ様の作品すごく好きです!そんな方に褒めてもらえるのはとても嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年8月28日 12時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - はじめまして。主人公と牛島のキュンキュンする小説で、いつもニヤニヤしながら見ています…!この後の展開、とても楽しみです!コメント失礼しました! (2019年8月24日 12時) (レス) id: cfa7055438 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作成日時:2019年8月19日 22時

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