【牛島若利】牛島若利の落とし方【HQ】

プレゼント ページ45

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23歳のクリスマス。
今年は見事予定が合い、若利と2人で過ごすことが出来る。

ミサへ行って、お祈りをした。
主の生誕と復活を祝う祭典、素晴らしかった。

思い出しながら、私はロザリオを握って再び祈りを捧げ、十字を切った。

ケーキやチキン、ワインを用意して、夜が来るのを待つ。
若利は夜まで練習らしい。

プレゼントも用意している。


「ただいま」


ガチャっという無機音と共に聞こえてくる、愛しい声。
クリスマスの夜、私達は程よく酔うまでワインを飲んだ。


「A」


赤くなった顔でだらしなく笑う若利。
そして私の名前を呼んだ。
指を頬に当ててこう言った。


「今年のクリスマスプレゼントは俺だ」


こんな大男のぶりっ子を不覚にも可愛いと思ってしまう私もだいぶ酔いが回っている。


「Aは？」


私は若利の膝に乗り、首に手を回した。
若利の目をじっと見つめて言った。


「私」


私はイタズラに笑うと、若利が急にバランスを崩した。
若利は私に覆い被さるように、倒れた。

まるで押し倒されたよう。
若利はそのまま私にキスをした。


「愛してる」

「明日も練習じゃないの」

「お前が欲しい」


会話のキャッチボールにならない。
それほど酔っているらしい。

でも私が若利の力に勝てるはずもなく、抵抗するのも馬鹿らしい。


「……いいのか？」

「若利がいいなら」


そういうと、若利は私の身元で優しくA、と呼んだ。
甘さと優しさと色気を含んだ声。

若利は何の抵抗もしない私に再びキスをした。
2人の夜が始まる。

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