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6話 ページ6

*




「A」

「ん……牛島……」

「帰るぞ」

「うん」


牛島の声に目を覚まして、私は起き上がって帰る準備をする。
牛島の髪は汗でしめっている。

私はさっさと髪を整えて、牛島の隣に立って歩き出す。
少しの頭痛と気持ち悪さに不快感を抱きながら、一歩一歩歩みをすすめる。


「体調はどうだ」

「普通かな」

「そうか」


私の体調が悪いことを気にしているのか、いつもよりもゆっくりと歩く牛島。
当たり前のことかもしれないけど胸がいっぱいになる。

私はニヤけそうになる口元を必死に抑え、牛島に話しかけた。


「ありがとね?」

「ああ」


上から月明かりと街灯に照らされた牛島は、いつもよりも少し大人っぽく見える。
まだ熱でもあるのかな。

少しうるさい胸の音が、身体に響いて、夜のこの道に響いて、牛島にまで聞こえてしまいそう。


「ねぇ、牛島」

「なんだ」

「もし私が、歩けなくなったら牛島は笑ってね」

「歩けなくなる予定があるのか?」

「それは、ないけど」


歩けなくなる、だけじゃない。
目が見えなくなっても耳が聞こえなくなっても、手が無くなっても。

牛島だけは私のこと、ばかだなぁって笑っていて欲しい。
どうせみんな可哀想だって言うから。

まぁ、何も無いことを祈るけど。
人生何があるかわからない。
私は達観しすぎてるのかな。

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時雨 彩(プロフ) - NONAMEさん» コメントありがとうございます。ほんと、応援が力になります!これからもよろしくお願いしますね! (2019年11月30日 18時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
NONAME - やばい、あなたが神か。。。全作品読んでます、応援してます!!! (2019年11月29日 21時) (レス) id: f4e45113f3 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 鈴松しおん@誤字り姫@受験fuc○さん» コメントありがとうございます!更新ペースは遅めですが、頑張ります。これからもよろしくお願いしますね! (2019年11月29日 19時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴松しおん@誤字り姫@受験fuc○(プロフ) - えっ、初っ端かだけど好き…更新f頑張ってください! (2019年11月29日 18時) (レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年11月28日 19時

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