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及川side
｢わっ！｣
Aさんの肩を掴み、無理矢理抱き寄せようとする男から少し乱暴に彼女を引き剥がすと驚いた声を上げるAさん
明らかに嫌がってた
｢んだよ、お前｣
男はあからさまに不機嫌な顔をして喧嘩腰
生憎、俺の方が背は高いので奴を見下し低い声で言い放つ
｢彼女、嫌がってたじゃないですか。｣
｢お前には関係ないだろ？｣
｢だからって女性の嫌がる事するとか最低ですね｣
｢っ……てめぇ｣
男はそう口篭り、俺の圧に少し怖気づいている
あー、他の大学だとしても仮にも先輩に何してんだろ。俺
でも俺の怒りは収まらなかった。
｢じゃ、俺達は失礼します。Aさん、帰りましょ｣
｢えっ……あ、うん。｣
Aさんがそう返事したのを確認すると、俺は彼女の腕を引いて暖かい光が並ぶ飲み屋街を歩き出した
.
Aさんの腕を引き、彼女の前を歩きながら合コン主催の先輩にLINEを入れる
" りょうかーい、Aよろしくね " という返信を見て俺は携帯をポケットにしまった
｢あ……の………及川君……？｣
Aさんが俺の様子を伺う様な声が聞こえる
俺は " すみません、公園行きましょ " と返事をして目に付いた人気の無い公園に入った
二人で公園のベンチに腰掛け、無言が続く
夜、秋の冷たい風がお酒で熱くなった頬を撫でた
｢及川君……その、助けてくれてありがと。助かった｣
｢いえ、俺こそいきなり連れ出してすみませんでした｣
お互いそう言い合って、また沈黙。
微妙な空気が流る
俺のイライラはまだ収まらない
なんでだ、なんで焦って連れ出したりした？
そんな疑問とこの沈黙のストレスが募って、俺は口を開いた
｢……Aさんは、もう少し危機感を持ってくださいよ。｣
｢……え｣
｢あんな男にちょっかい掛けられて、オマケに外で無理やり肩抱かれて……｣
止まらない口と自然と低くなる声に嫌気がさす
ただ心配だっただけなのに、こんなトゲのある言葉吐きたくないのに
………でも、なんでこんなに心配してんだろ。
なんで彼女を傷つけなくないって思うんだろう。
恋愛経験はあれど、人を本気で想ったことのない俺に、その感情の答えを出すのは無理難題だった。
｢………ご、ごめん……その、、、心配かけて｣
｢………｣
何も言えなかった。でも、
｢………でも、もう、私には優しくしないで欲しいな。｣
その彼女の言葉に驚きが隠せなかった
.
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いずみ(プロフ) - とても面白くて、先が気になるお話です！ (2019年10月20日 21時) (
レス) id: ce54617277 (このIDを非表示/違反報告)
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