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「これから部活です」

「小説書いてるの?」

「はい」


文芸部、って言ったの覚えてたのかな。
それとも小説好きだから?
天童くんは読めない視線を私に向ける。


「じゃあ、今日は一緒に帰れないネ」


大袈裟に残念がる天童くん。
本当に残念なのか、それともフリなのか。
天童くんがそうだ、と言う。


「小説、できたら俺に1番に読ませてヨ!」

「1番は先生……」

「だーめ、俺!」


そう駄々をこねる天童くん。
私ははにかみながら言った。


「じゃあ、天童くんで」

「うんうん、俺!」


嬉しそうに何度も頷く。
私の小説をこんなに読んでくれようとする人は初めてかもしれない。

中学の頃から文芸部だけど、誰も私の文章なんか読まなかった。
気合い入れて書かなきゃ。

私が書いてるのは恋愛小説。
自然と天童くんをモデルにしてしまうのは、仕方ないと思う。


「じゃあ、俺帰るネ!」


バイバイと手を振る。
私も手を振ると、いっそう大きく手を振り返してくれる天童くん。

嬉しくて、つい口角が上がってしまう。
にやけて温もりを忘れないよう、頬に手を当てる。

鞄を持って、部室へ急いだ。

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時雨 彩(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます!無事完結出来たのも応援してくださった皆様のおかげです。応援ありがとうございました! (2019年9月26日 21時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!楽しく読ませてもらいました。 (2019年9月26日 21時) (レス) id: f2a649a0a0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - エアコンさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて言っていただいて嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
エアコン(プロフ) - 面白い!素敵な小説ですね〜! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1a75dc9844 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - ぬーすけさん» コメントありがとうございます!今まで書いていた天童くんの小説とは違い、純粋でなんの駆け引きもない小説が書きたかったんです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月16日 22時

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