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*天童side




日曜の午前練の日。
午後オフからの明日の午前オフ、これで1日オフとかおかしい。

俺は忘れた電子辞書を取りに教室のロッカーへ向かう。
するとどこからかピアノの音が聞こえる。

今日、コーラス部はオフのはずなのに。
まさか、ショパンの肖像画が……
気になり始め、止まらない。

俺の足は自然と音楽室へと向かっていた。
恐る恐る音楽室を覗くと、女の子の姿が目に映る。


「マジじゃん……」


足がないのかも、と足元に目をやるもしっかりついている。
これ以上動いたら相手からも俺が見えちゃう。

ピタっとピアノの音が止まる。
ゆっくりと俺に近づいてくる足音。
振り向くのが怖い。


「天童くん?」

「わああああ」

「ひゃあっ」


振り返ると、そこにはAさんの姿。
俺が叫ぶからか釣られて叫ぶ。


「なにしてんの?」

「あ、ピアノの練習……」

「……そーいや、去年の合唱祭のピアノやってたネ」

「うん」


少し照れたようにはにかむAさん。
確か、指揮が伴奏に合わせてしまうほどテンポがしっかりしていた。

俺は、Aさんに言う。


「ピアノ聞かせて!」

「でも……」

「俺のために弾いて?」


Aさんはこの感じに弱い。
誰かのため、と言われるとやってしまう優しさがある。

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時雨 彩(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます!無事完結出来たのも応援してくださった皆様のおかげです。応援ありがとうございました! (2019年9月26日 21時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!楽しく読ませてもらいました。 (2019年9月26日 21時) (レス) id: f2a649a0a0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - エアコンさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて言っていただいて嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
エアコン(プロフ) - 面白い!素敵な小説ですね〜! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1a75dc9844 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - ぬーすけさん» コメントありがとうございます!今まで書いていた天童くんの小説とは違い、純粋でなんの駆け引きもない小説が書きたかったんです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月16日 22時

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