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*天童side




「わっかとっしくーん! Aさんも!」

「天童か」

「て、天童くん!」


少し驚いたような顔を見せる彼女。
若利くんは思った通りいつも通りで、彼女もいつも通りの反応。

俺が来た瞬間、下を向いて俺の方、前を向こうとしない。
若利くんとは目を合わせて、くしゃっとした笑顔を見せながら話すくせに。


「小説、まだ書けてないの?」

「まだ、です……。今はコンクールが近くて……」


ほら、その笑顔。
眉尻を下げ俺から目を逸らして、ほんのり口角をあげる。

若利くんに向けてた笑顔とは全くの別物。
思わずムッとしてしまう。


「今回は恋愛小説だろう?」


は?
なんで若利くんが知ってんの?


「……そう」


少し頬を染め、照れたようにそう返事をするAさん。
俺が入る隙間はねーってか。

俺は、若利くんたちから離れ教室に戻って不機嫌に英太くんの席に座る。


「なんかあったのかよ」

「生まれて初めて若利くんのこと嫌いになったヨ」

「喧嘩でもしたか?」

「しーてーなーいー!!」


英太くんが困り顔で、俺を見る。
ほんと顔だけはイケメンなのがムカつく。
私服はクソダサいくせに。


「若利のこと嫌いなのか?」

「ちょー好き!!」

「ならいんじゃね?」

「うん!!」


やり場のない苛立ちを、むりやり丸め込んで飲み込む。
誰にムカついたって、しょうがない。

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時雨 彩(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます!無事完結出来たのも応援してくださった皆様のおかげです。応援ありがとうございました! (2019年9月26日 21時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
- 完結おめでとうございます!楽しく読ませてもらいました。 (2019年9月26日 21時) (レス) id: f2a649a0a0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - エアコンさん» コメントありがとうございます!素敵だなんて言っていただいて嬉しいです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
エアコン(プロフ) - 面白い!素敵な小説ですね〜! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1a75dc9844 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - ぬーすけさん» コメントありがとうございます!今まで書いていた天童くんの小説とは違い、純粋でなんの駆け引きもない小説が書きたかったんです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月16日 22時

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