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「天童さん」

「んー?」

「私って身勝手なんですかね」

「さあ」


興味無さそうに相槌を打つ天童さん。
私は後ろめたさを感じながら、小さな声で言う。


「赤葦先輩と付き合ったんです」

「知ってる」

「なんでですか」

「わかるヨ、見てれば」


納得が行かない気もするけれど、そこから先に進めないのも困る。
私は夜空を見上げ、また言う。


「赤葦先輩や他の梟谷の人と気まずくなるのが嫌で、咄嗟に言ったんです」

「ふーん」

「それで……」

「Aちゃんは」


私の言葉を遮るように、強い口調で私を呼ぶ天童さん。
その目は少し怖くて、目を逸らす。


「Aちゃんは赤葦のこと好きなの?」


私は好き、とは言えず黙り込んでしまう。
好きだったのは確かで、今も好きじゃないと言えば嘘になる気がする。

それでも、天童さんの赤い髪が私の頭にチラついてしまう。


「……わからないです」

「大人として、子供に言うなら自分の好きな人と付き合いなさい」


私が天童さんを見ていると、少し悲しそうな目をしてもう一言。


「俺個人としてAちゃんに言うなら、赤葦となんか別れちゃえ、なーんてネ」


そう言って天童さんはケラケラと笑う。

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時雨 彩(プロフ) - るさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。短編集みたいにして牛島夫婦のことも書きましょうかね……、これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月12日 6時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 椎菜さん» コメントありがとうございます!学校が始まり、更新ペースは少し落ちると思いますが、頑張ります。今後も応援お願いしますね! (2019年9月12日 6時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 可愛いー!!!!!!あわよくば牛島夫婦の今後がみたいですね…………… (2019年9月12日 2時) (レス) id: 8ef33eb295 (このIDを非表示/違反報告)
椎菜(プロフ) - もうめっちゃ好きですありがとうございます。ほんとに。頑張って更新してください!この小説かなり生きる糧になってます。大好きです (2019年9月11日 22時) (レス) id: a30053aa78 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - みじんこさん» コメントありがとうございます!そんなに言っていただけると嬉しい限りです。これからもよろしくお願いしますね! (2019年9月9日 7時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月8日 19時

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