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傭兵Side
”ジョゼフ”とか言う貴族が話しているのを
流し聞きしながら考え事をしていた。
先日、庭の掃除をサボって街に出ていた。
街へ行くにしても森の中にある屋敷からは
かなり距離がある。
仕方ねぇから森の中の小川で
生き物の気配に耳を澄ませていた。
「あら、えんどう豆かと思ったわ」
俺は勢いよく身を起こしてた。
背中と膝裏に差し込んでいるグルカナイフを取り出し
両手で構えた。
目の前には目隠しをつけ
大きな外套を身に着けた女がいた。
「ふぅん、あの夜の子じゃない」
「お前、あの日、俺を買ったやつか」
「あらら、勘違いをしないでね。
私はあの子に頼まれてお金を出してあげただけ。
言うならば贈呈品よ」
女はずりずりと地を這うような音をたてながら
俺に近づいてきた。
感情が読めない。
気配も曖昧。
敵に回したくねぇタイプだな。
「で、ここで何してるの？」
「あ゛ー……。サボってんだよ。庭の手入れとか無理」
「あの子が怒らないと良いわね」
女が微笑みながらそう言い
俺は首を傾げた。
年がら年中、頭の中お花畑のようなAが
顔を真っ赤にして怒るなど考えられない。
「マーサよ。会ったでしょう」
「ああ、あの声デカ女か。
てか、お前は誰なんだ？」
俺がそう聞いても、女は微笑むばかり。
「貴方、傭兵だったかしら」
突然、過去を蒸しかえそうになり
俺は低い声で唸った。
自分でも収集がつかないほどに
感情が暴れ出しそうだ。
汗が垂れ、掌が湿る。
「だ、だから…なんだよ」
「別に、聞いただけよ。
もしかして、逃げようとしてるの？」
傭兵村から？
売り手から？
それとも……
「Aのとこから、よ。
貴方、つまならないんじゃない？
裏切られることが日常のあそこが向いてるんじゃなくて」
女に言われて俺は頷きかけた。
でもすぐに首を横に振った。
あそこがどれだけ俺にとって楽で残酷な世界かは
俺が一番知っている。
「……そう。成長したわね。
そういえば貴方、”祝”は貰ったことあって？」
女は話題を変えるようにそう言った。
俺は「祝ぃ？」と首を傾げた。
「この村では生まれた子供に魔法使いが”祝”を
受け渡すのよ」
「ほぉー」
興味ねぇ。
「貴方、ここの生まれじゃないでしょう。
私から”祝”をあげるわ」
そう言うと、女は顔に手を添えて考え出した。
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三千幸 - 三毛猫さん» 誕生日タスクを読む前に描いた作品というのと、夢主との関係上こちらの作品ではジョゼフが弟となっております。ご不快でしたら申し訳ございません。 (2020年5月31日 10時) (
レス) id: da694b4a4e (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫 - 初コメ失礼します。間違ってたらすみませんが、ジョセフが兄、クロードが弟だったはずです。失礼しました。(´´・ω・) (2020年4月6日 0時) (レス) id: 33555fdbbd (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - 喰み娘さん» 誤字指摘、ありがとうございます。読んでいただいてとても嬉しいです。 (2020年3月12日 8時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
喰み娘(プロフ) - 初めまして、最後まで読ませていただきました。37の最後の方、イドーラ様の名前間違ってますよ。文字数制限があり粗雑な感想になってしまいますがオークションパロが好きでこれからも読ませていただきます。よろしくお願いします。 (2020年3月12日 2時) (レス) id: b53e9bb8fb (このIDを非表示/違反報告)
ころころ - ビクターくんが入ったらしいですよ！pix○vで何となく調べたらいつの間にか5人になっててびっくりしました！ 私の推しは美智子さんです！ (2020年1月28日 18時) (レス) id: 2ecba7544c (このIDを非表示/違反報告)
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