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fastkissはレモングラス ページ49

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そう考えると上がってた気分は急降下
もう地の底まで沈んでしまいそうだった

だって私と上杉君が付き合ったら上杉君に迷惑がかかるもの
上杉君のお母さんが上杉君は無理をしてるって言ってたから私とまた付き合い出したら上杉君が辛い思いをするよね

そういうのはお互いに苦しいから、嫌だもの

それで言おうと思ったんだ、私は上杉君とは付き合えないって
けど一足先に上杉君が口を開いた


「あの、さ。俺の母親の事は気にしなくて良いから」


え?


「あの人に何か言われたんだろ、息子に迷惑がかかるから別れてくれ、とか」


私はその上杉君の言い方に疑問を感じた
まるでそれを言ったお母さんの事を、煩わしく思っているみたいにだったんだ
だって、上杉君に迷惑がかかっていたのは本当なのに…

それで私がキョトンとしていると上杉君が話し始めた


「あのさ、俺は立花の事迷惑とか、思ってねーから
全部、あの人が勝手に言っただけ」


え、そうなんだ
でも、聞いてすぐ疑問に思った
上杉君が私がいつ誘っても良いように、自分の勉強時間を割いてるって事についてはどうなんだろう…

それで私は聞いてみたんだ
すると、上杉君はその整った顔を少し歪めた


「……確かに、必要性のある用事以外は、基本空けてた
けど、あの人が言ってたのは大げさ過ぎ。実際そこまでじゃねーし」


すると上杉君は「それに」と付け加えた


「よくよく考えたらそう言うのっておかしいだろ。相手に押し付けてるみたいで
だからそれも、もう止める」


それを聞いて私は少しホッとした
これで上杉君が無理をしなくて済むんだもの


「で、立花の返事まだ聞いてねーけど」


あ、そういえばそうだったね
けど上杉君の視線が真っ直ぐ私を捕らえているので少し話しづらかった
それで、私は背中に手を回し後ろで組んだ
そこで話し始めたんだ


「私、上杉君と別れようって言ったときは辛かったし、その後もずっと上杉君の事考えてたんだ
けど上杉君が好きな人が出来たって聞いて諦めようって思ったんだ
上杉君の事が好きだから

その気持ちは、今でも変わらないよ」


そう言った途端、肩に預けられていた頭が急に上げられた
瞬間、唇に暖かい感触が伝る
ビックリして、目も瞑る暇がなかったから、目の前には上杉君の顔がもの凄く近くに見えた

暫くしてそれがキスだと分かり、上杉君も離れた
その上杉君の顔は、心なしか赤く見えた

私のファーストキスはドキドキして、上杉君のレモングラスの香りがした

いつか作ってみたかった設定→←惹かれてても、心はいつでも



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彩快(プロフ) - 続編出しました! ぜひ見てください! (2020年2月25日 21時) (レス) id: 05e0908cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます! 紺青の拳とか書けるか不安でしかないけど・・・ 少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです! (2020年2月5日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続編マジですか?楽しみすぎますッ!! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 1a2242fc2c (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 瀬天心葉さん» ありがと! がんばるー! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬天心葉(プロフ) - 彩快さん» おお!覚えててくれた(・・;)月とか星とかいいよね♪まじで楽しみにしてる!!(=゚ω゚=)がんばれー!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩快 | 作成日時:2019年10月9日 7時

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