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自分の存在は偉大かもしれない ページ43

て言うか、この声って・・・!


それで私はバッ!という、効果音が付きそうなほど勢いよく首を回した。

すると、さっきまで血で染まっていて、床で倒れていた純白の物体が動き始めたんだ。


え、どうして動いているの!?

私が見たときは、確実に死んでたはずなのに・・・


そして、やがて純白の衣装を身にまとった人物が、ゆっくりと起き上がったんだ。

それで私は、状況に付いていけず、固まってしまった。

瞬間、向こうがものすごい剣幕でこっちに歩み寄ってきたんだ。



「おい、大丈夫かよ!?」



そう言いながら、お兄ちゃんは私の方へ駆け寄った。

でも、パッと見、お兄ちゃんのほうが大丈夫に見えないんだよね・・・

だって、純白の衣装は殆ど上半身が真っ赤に染まっているもの。

これはかなり重症だよねぇ・・・


でも、様子は全く平気そうでとても撃たれたようには見えない。

それで思わず聞いてしまったんだ。


「お兄ちゃんこそ、死んだんじゃないのっ!?」

「はぁっ!?」


え、だって撃たれて動けなくなったの見たし・・・

すると、お兄ちゃんは小さくため息をついた。


「俺だって、撃たれて死んだと思ったけどよ、オメーが出した光で、傷も治ったんだよ」


え、あの光って私が出してたんだ。

しかも傷を治すって・・・一体どうなってるの!?

私の頭はもうパニック状態だったけどですそこにお兄ちゃんが「おい!」と叫んだ。


「オメー、目が金色になってるぜ」


は?

首を傾げた私を見て、お兄ちゃんはポンッと煙を巻きながら鏡を出した。

マジシャンって用意が良いのかなぁ。


それで鏡を受け取って見てみると、びっくり。

月の色をそのまま詰め込んだような鮮やかな、黄色、金色になってたんだ。

所々キラキラしていて、今までの自分の瞳とは全く違った。


これ、どうなっているんだろ。

そんな疑問を抱いていると、後方で「うっ…」という声が上がったんだ。

驚いて肩を揺らしたけど、すぐにハッとして慌てて振り向いた。

すると、



「それは、月夜に眠る双子の”完全体”だ」




見てみると、さっきまで倒れてたpeccatoreがよろよろしながら起き上がったんだ。


「・・・その瞳は、月夜に眠る双子が強い意思と決意をもったときに生まれる完全体だ。



・・・その姿は、我々のような悪を倒す力を持つ。よって、我々組織の存在は意味が無くな・・・る」



直後、peccatoreからガリッと音が聞こえた。

その音はまるで絶望の音に聞こえた。

初めてでも嬉しくない経験→←夢とは痛覚を感じないもの



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彩快(プロフ) - 続編出しました! ぜひ見てください! (2020年2月25日 21時) (レス) id: 05e0908cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます! 紺青の拳とか書けるか不安でしかないけど・・・ 少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです! (2020年2月5日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続編マジですか?楽しみすぎますッ!! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 1a2242fc2c (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 瀬天心葉さん» ありがと! がんばるー! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬天心葉(プロフ) - 彩快さん» おお!覚えててくれた(・・;)月とか星とかいいよね♪まじで楽しみにしてる!!(=゚ω゚=)がんばれー!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩快 | 作成日時:2019年10月9日 7時

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