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海と水着はセット ページ20

若武の思い通りになっちゃうなぁ・・・


上杉君は、ここでようやく若武の策略に気がついたらしく、ハッとした後、ぐったりと項垂れた。

うーん、何度も同じ手で引っ掛かっちゃうから・・・


「上杉先生も行くということで、KZは海に行くぞ!」



若武はそう堂々と宣言をしたけど、皆の視線は冷ややかだったと思う。

だって、若武ったら1人で勝手に話を進めてるんだもん。









若武の家からの帰り道、私は上杉君と一緒に帰った。

暫く沈黙が続いていたけど、やがて上杉君が話し始めたんだ。


「立花は、さ。海に水着とか来てくんの?」


私は目をぱちくりさせてしまった。

しかも、上杉君の聞き方も何故かぎこちなくて、さらにおかしかったんだ。

私はクスッと笑ってから答えた。



「もちろん、着てくよ。だって海と水着ってセットみたいなものじゃない?」


当たり前かのように答えると上杉君は、「ふーん」と短く答えた。

そして、また辺りに沈黙が続く。

私はチラリと上杉君を見て、さっきの事を考えていた。


さっきの質問はなんだったんだろう。

あ、やっぱりあれかな。

水着を持っていくか迷っていたとか。

でも、上杉君は若武と勝負するはずなのに。


うーむ、解せぬ。



色々考えても、結局答えは出ず、家についてしまった。

それで私は仕方なく考えるのを止め、上杉君の方を向いた。

それで、送ってくれたお礼を言おうとして、口を開きかけたんだけど、上杉君が一足先に言葉を発した。



「あのさあ、俺がこの間教えた所、わかった?」

一瞬、何を言っているのかわからなかったけど、すぐにハッとして慌てて答えた。


「ん、すごくわかりやすくて、テストでもわかったよ」


そう言うと、上杉君はホッとしたような表情になった。

すると、踵を返して、帰ろうとしてしまったんだ

それで私は慌てて伝えた

「送ってくれてありがと」


上杉君は少し振り返ったけど、「別に」とだけ言って帰ってしまった



さっき上杉君が言ってたのはたまにしてる勉強会のこと

やっぱりかなり助かってる、かな


そんなことを考えながら、家に入るとママが慌てた様子で走りよってきた


「彩!さっき上杉君のお母さんから電話があったんだけど・・・」


え、上杉君のお母さん?

なんで?


私はさっき別れた上杉君の事を考えながらも、心の中でする痛みを押さえた

何か、嫌な予感がする・・・


「あなたと上杉君のことで・・・


_____って」





え?

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彩快(プロフ) - 続編出しました! ぜひ見てください! (2020年2月25日 21時) (レス) id: 05e0908cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます! 紺青の拳とか書けるか不安でしかないけど・・・ 少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです! (2020年2月5日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続編マジですか?楽しみすぎますッ!! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 1a2242fc2c (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 瀬天心葉さん» ありがと! がんばるー! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬天心葉(プロフ) - 彩快さん» おお!覚えててくれた(・・;)月とか星とかいいよね♪まじで楽しみにしてる!!(=゚ω゚=)がんばれー!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩快 | 作成日時:2019年10月9日 7時

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