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若武劇場、開幕ベル ページ19

は?


頭にはてなを浮かべていたのは私だけじゃないらしく、若武以外の皆はポカンとしていた。

すると若武は、綺麗な瞳をらんらんと輝かせ、口を開いた。


「最近、秀明でもテストがあって疲れただろ?
アーヤもなんか、元気がなかったしな」


うっ!

あの事は話さなくていいよぉ・・・。


そして、若武はさらに言葉を続けた。


「そこで、皆で海水浴に行って、リフレッシュしようぜ!」


まるで、それを思い付いた自分が凄い、とでも言いたそうだった。

けど皆は、ポカンとした表情からやがて呆れたような顔つきになった。

そして、上杉君が一番最初に口を開いたんだ。



「てか、海って季節外れじゃね?」


すると、一斉に皆が頷いた。

確かに、季節的には近いけどちょっとずれてるよね。


けれど、若武は問題ない、と言ったように首を振った。


「知り合いの家の近くの海はちょうど今の季節に適しているんだ。しかもちょっとした穴場だから思いっきり遊べるぞ!」


若武は手をグーにして、その拳を上の方向に向け、空中へ思いっきり突き上げた。

そんなに遊びたがっているのは、若武だけだと思うよ、多分。



なかなか乗り気にならない私達を見て、若武は拗ねたような表情になった。

そして、皆を見回して咳払いを1つした。


多分、ここからが若武劇場の開幕だったんだと思う。

けれど、そのときの私は全く気がつかなかったんだ。



「皆は海に行きたくないのか?」

うーん、別に行きたくない訳じゃないけど、唐突過ぎるもん。

他の皆も表情を曇らせた。


「せっかくの機会だ、別に断る理由もないだろ?皆で海に行ったこともないしな。高校生で色々な所に行けるし、海で思い出作れるだろ!」


うーん、なんか魅力を感じてきた!

途端、上杉君が立ち上がった。

「俺、パス。くだらんなさすぎ」


え、帰っちゃうの?


すると、若武は声をあげた。



「おい、上杉!お前、泳げないのか!?
海に行って、かなづちを見られるのが嫌なんだろ!」

「んなわけねえだろ!バカ武!」


そこで私はようやく若武劇場開幕のベルが鳴っていたのに気がついた。

これ、「消えた自転車は知っている」の中でやったよね。

確かあのときは、上杉君に算数のことでバカにしたんだ。


ってことは、このままだと・・・


「んじゃ、お前海行って泳いで見せろよ」

「おお、やってやらぁ!」


やっぱり・・・

若武の思い通りになっちゃうなぁ・・・

海と水着はセット→←3つの出来事



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彩快(プロフ) - 続編出しました! ぜひ見てください! (2020年2月25日 21時) (レス) id: 05e0908cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます! 紺青の拳とか書けるか不安でしかないけど・・・ 少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです! (2020年2月5日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続編マジですか?楽しみすぎますッ!! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 1a2242fc2c (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 瀬天心葉さん» ありがと! がんばるー! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬天心葉(プロフ) - 彩快さん» おお!覚えててくれた(・・;)月とか星とかいいよね♪まじで楽しみにしてる!!(=゚ω゚=)がんばれー!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩快 | 作成日時:2019年10月9日 7時

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