狂気 ページ2
何となく。
それは、理由のない理不尽の暴力でもあり、無垢を装った偽りなのだ。
ナイフの柄を両手で優しく包み込み、高鳴る鼓動を落ち着かせる様に胸の前に抱える。
頬を刃に摺り寄せ、舌でナイフを舐め上げると金属特有の鉄と冷たさを感じた。
「・・・怖い、なァ」
そう言っているものの、ナイフに写った私の顔は、口角は最大限まで吊り上げ焦点の合ってない瞳は恐怖すら感じてはなく、頬を染めて佇んでいた。
片手で顔を隠し、ナイフを持つ手を高く振り上げると同時に甲高い声を上げる。
グチャッ!
肉の抉れる音、臓器が傷付く音、赤いナニカが飛び散る音全てが、鼓膜を震わせる。
何度も、何度も、何度も・・・
ナイフを振り下ろす動作を繰り返す。
が、直ぐに飽きてしまった。
だって、無抵抗なモノにこうやっても何も満たされない。
満たされるワケもない。
ちらりッと視界に入り込んだモノを見て、思わずニタリと笑う。
「キャッハ!」
甲高い声にソレはビクリと肩を跳ね上げ、座り込んだまま後ろに後退する。
ソレに鮮やかに染まったナイフを指し向ける。
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鈴 - 彼方〜!うちの英語のプリント持ってるよね? (2017年8月27日 22時) (レス) id: 42bf7e3626 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - ハロー(?)作ってみた! (2017年8月25日 20時) (レス) id: 42bf7e3626 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - 黒男さん» ほんとごめんなさい。御休みなさい。良い夢を。 (2017年8月25日 0時) (レス) id: 42bf7e3626 (このIDを非表示/違反報告)
狂人者(プロフ) - 黒男さん» 済みません。こんな遅くに話に突き合わせてしまって…。黒男さん、御休みなさい。良い夢を。 (2017年8月25日 0時) (レス) id: 229a65b177 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - 狂人者さん» ...ごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめん。ほんとごめんなさい。...御休み。 (2017年8月25日 0時) (レス) id: 42bf7e3626 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴果 | 作成日時:2017年8月8日 13時