壱拾 過去 肆 ページ10
side 条野採菊
++++++++++++++
嫌な予感がしていた
Aさんが一人早々と行った時から
去って行き、幾分か経った頃、鐵腸さんが口を開く
「14だから・・、言い過ぎではないですか、採菊さん」
「そうですか?有りの儘言っただけですけれど」
鐵腸さんは訝し気な表情をすると、私を見据える
「大体、貴方は昔から何も包まずに言うから、過去に痛い思いしてるのでしょう」
「別に、其れと言って大きな思いはしてませんが」
それより、さっきから嫌な予感が頭を掠めている
早く、現場に向かわなければ
「Aさん、先に行きましたけれど、大丈夫なんですかね」
「知りませんよ、貴方の所為ですから」
鐵腸さんは目の前の樹々を薙倒しながら進む
「取敢えず、今は急ぎましょう」
+++++++++++++
+++++++++++++++++++++
「居た」
14歳か?と疑うほどの剣の腕前で、目の前の敵を薙倒して行く。
けれど、彼女が見ているのは、目の前だけ
後方に、まったく注意をしていない
「鐵腸さん、Aさんの後方を――――――――――――――――――」
そう言いかけた時、後ろから刺客が来る
素早く鐵腸さんが刀を抜き、「雪中梅」と言い、斬って行く
「採菊さん、貴方が行ってください。私はここを片付けますので」
そう言い残すと飛び去ってしまう
ふと前方を見やる
Aさんはまだしぶとく前方の敵と戦っている
後ろから、来ていることに気づいているのか?
「Aさん!!後ろ!!」
そう一声かけると、素早く後ろを向き、刀を振りかざす
其れでも間に合わない、と思い、自分も応戦する。
けれども、もう遅かった
自分で判断してその場で駆け寄ったと同時に、影からもう一人出てきたのだ
「Aさん!!」
そう言った時には、目の前に血を流したAさんが倒れていたのだった。
82人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
物理的 - リクエストです。猟犬メンバーが皆で、お正月を過ごす話を作って欲しいです。 (2018年12月28日 20時) (レス) id: 315b9d08b1 (このIDを非表示/違反報告)
花弁 - リクエスト(ネタ提供)しても良いですか。
条野さんと夢主で祝言を挙げて下さい。
(2018年8月24日 13時) (携帯から) (レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぬゐ。 | 作成日時:2018年8月16日 11時