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病室の前で私たちはコソコソと話す
「え、誰から入る？」
「そこはAちゃんじゃない？」
「えっ、私？！」
「入ったら、廉に手紙読んだことと、待ってるから頑張れって言うんだよ！！
そしたら廉も勇気わくって！」
私はみんなの言葉に頷いて
病室の扉を開けた。
「え……」
空っぽの病室。
でも荷物はあるから、退院したわけではなさそうだけど…
「あの…廉いないんだけど…」
私がみんなの元に戻ると
みんなは「はぁ？」と言って病室に入っていった
「なんで…」
「廉、逃げた？？」
「でも、点滴はちぎられてないよ…」
「いや、海人。それドラマの中だけだから」
ブツブツとみんなが口々に話してると
「…なにしてんねん」
と、うしろから
聞きなれた関西弁が聞こえた
「「「 廉！！ 」」」
振り向くと、車椅子に乗って
看護師さんに押された廉が病室の前でこっちを見ていた
ペコッと頭を下げて
看護師さんが立ち去る。
「廉…逃げてなかった…」
高橋くんが廉に駆け寄る
「いや、逃げへんやろ…
なに？お前ら学校は？」
車椅子を手で動かしてベッドまで移動する
その後から慌てて神宮寺くんが車椅子を押す
「サボった…」
私がそう言うと
廉は驚いた顔をして
「なんで？Aそんなんするタイプちゃうやん」
って、少し笑った
「よく、図書委員の部屋で集まってたじゃん？
今日はそれの延長。
俺らだって、教室で縛られてんのしんどいしね！」
平野くんが笑ってそう言うと
廉は俯いた
隣で岩橋くんが私をツンツン、とつついて
「ほら、今言いなよ」
と、小声で言った
ゴクリとつばを飲み込んで
「廉、手紙読んだ。
手術するんだよね？
私春まで待ってるから、だから頑張って…？」
廉の目を見ると
廉はじっと私を見て
何かがプツリと切れるような
そんな笑顔を見せた
「おう、ありがとう」
え、それだけ？
昨日のは本当は嘘だよーとかないの？
「廉、死なない…んだよね？」
「春、チューリップ、見に行ってくれるんやろ？
なら、死ねんわ」
ははは、と笑う廉
違和感を感じるのは私だけなのかな
ちらっと高橋くんを見る
高橋くんは何かを感じ取ってないかな
高橋くんと目が合って
高橋くんは目をそらして俯いた
え…？
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○○(プロフ) - 初めて感想を書かさせていただきます。廉くんの儚い気持ちと気持ちと他のメンバーの主人公を大切に想う気持ちと主人公のもがき苦しむそんな気持ちが交差して、私も感情移入をして涙が出てしまうような、そんな素敵な作品でした。ありがとうございました。応援しています (2020年6月12日 13時) (
レス) id: fa289597fc (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - 素敵な作品を作っていただきありがとうございます!!いつの間にか涙が溢れてました。もう一度言います。こんな素敵な作品を作っていただき本当にありがとうございます！！ずっと応援してます！ (2019年11月30日 21時) (レス) id: d9e61be587 (このIDを非表示/違反報告)
sa_chinzei(プロフ) - いつの間にか涙が出ていてとても感動しました！ (2019年9月7日 17時) (レス) id: f20ddae1e1 (このIDを非表示/違反報告)
にぃな(プロフ) - 涙が止まりませんでした。 とてもスゴくいい作品でした。2枚目の手紙の内容何だったのか気になります！ (2019年8月20日 21時) (レス) id: b0fcd1ccbe (このIDを非表示/違反報告)
テテLOVE - めっちゃいい話でした！！！ 感動しすぎてヤバイです。。。 みんな優しいですねーーー ！ 最高の話ありがとうございました♪ (2019年8月9日 16時) (レス) id: 817c01a749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞草
| 作成日時：2018年7月6日 15時
