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ライブ会場について
アリーナ席に座る。
廉のチケット運が良すぎることに少し嫉妬を覚えた。
「やば、俺緊張してきた」
「私も」
「生ライブ初やねん」
「そうなの？初でアリーナは運良すぎるよ」
「やんな、俺ツイてるわ」
暗転して周りのファンが
キャーッと盛り上がる
私たちが大好きな3人組のロックバンド
ギターボーカルの彼は今どきなマッシュヘアであまり顔が見えないけれど、その分声が表情に富んでいる。
ベースの彼はモデル並みのスタイルと端正な顔立ち、冷淡な雰囲気が人気で、ベースの腕も確かで、他にピアノも演奏できる。
ドラムの彼は地味でなんだかパッとしない、だけどアンニュイな雰囲気を持ち合わせていて作詞作曲を手がけるチームの要。
廉は彼らの音楽に
熱心にのめり込んだ。
キラキラと輝く瞳は子供のようで
俺も演奏したい！なんて気持ちが溢れだしているように見えた。
．
最後の曲は
私が好きだと言った�爛潺牒瓩世辰拭�
彼らの曲はカタカナ表記が多い。
その分、解釈の自由が私たちに任されている
「いやぁ…良かった。」
「ね、圧巻。」
「俺も早くライブしてぇ〜」
「楽しみだな、紫耀くんや廉のミツ」
廉は恥ずかしいのと嬉しいのが混ざったような
なんとも緻密に組み込まれた感情を見せた
「Aって彼氏いるん？」
今更すぎる、そんな質問に
私は思わず笑ってしまった
「いたらこんなことできないよ」
「やんな」
「廉は？」
「俺もこんなことできへんよ」
私たちって
子どもなんだね
全然本心を言わないんだもん。
「あのさ、」
「うん」
「俺の事、真剣に考えてみてくれん？」
ううん
子どもなのは私の方か。1歩先に廉は行ってしまった。
「返事は今度でいいから」
「あ、えっと…」
「俺、Aのこと好き。」
「私も好きだよ」
ふたりは目を見つめて固まった
舞の「で？」という声が聞こえてきそうな空気感
だけど2人は
そこで満足だった
お互いの気持ち
意思疎通ができたことに
今は満足だった。
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なるみ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。エンドロールのパスワードを教えていただきたいです！ (2023年4月14日 12時) (
レス) @page35 id: a37fb134db (このIDを非表示/違反報告)
霞草(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします○|￣|＿ (2019年11月6日 0時) (レス) id: 402b5f83f6 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 霞草さんのお話めちゃめちゃ大好きで読んでます！今回もすっごい面白かったです！！ (2019年11月3日 8時) (レス) id: e0292a59d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞草
| 作成日時：2019年10月15日 11時
