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．
その三日後、また岸くんがやってきた
今度は大きなダンボールをふたつ抱えていた
「あざっす！」
そう言ってまた
私の方へやってきて
「今日、は……？」
「ムリ」
「っすよね、お疲れっす！」
岸くんはもう振られ慣れてるようで
パタパタと行ってしまう
いいな、私もあんな風に
どっかに行きたい
ふらふらーって
逃げてしまいたい
私なんて、所詮泳げない魚だし。
．
今日は帰りが遅くなる、
そうサトルさんの文字を見て
静かにガッツポーズする
「なんか嬉しそうっすね」
「……またあんた？」
なぜかタイミング悪く、いや、良く？
岸くんとエレベーターの前ではち合わせ。
「今日、別に行ってもいいよ」
泳げないなりに泳いでみようと
思った結果だ。
「……え？マジっすか？」
岸くんは口に手を当てて
状況を飲み込めていないよう。
「うん、ちょっとだけね」
「マジっすか！！俺着替えてきます！！！」
そう言ってエレベーターを降りてすぐ
自分の乗ってきたであろうトラックへダッシュした
．
「どうぞ、乗ってください」
助手席を開けられ
トラックでどの店入れんだ、と心の中で突っ込む
「どこ行くの？」
「俺のお気に入りの場所っす」
ご飯じゃないのかい。
ま、いいや。どうせ帰ったら作らなきゃなんないし。
「でも良かったー、この期間に誘い乗ってくれて」
「期間？」
「はい！裏の川沿いでちっさな祭りやってんすよ
俺、毎日帰り際通るんで行きたいなーと思ってて」
「もしこの期間じゃなかったらどうしてたの？」
「え？それはそれで
どっかご飯屋さん連れてきます」
なんだ、と
少しほっとした。
逃げ場所は他にもあったんだ
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霞草(プロフ) - aimiさん» コメント頂けて嬉しいです。久しぶりになにか執筆したいなぁと思ってます！ (2021年10月10日 1時) (
レス) id: cf24c8e438 (このIDを非表示/違反報告)
aimi(プロフ) - あと、燃える心に駆け抜けろの続編が読みたいです。よろしくお願いいたします (2021年10月6日 20時) (レス) id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
aimi(プロフ) - 私、こういう感じの作品初めて見ました‼️また、書いていただけると嬉しいです‼️ (2021年10月6日 20時) (レス) @page37 id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
すばりてちゃん - あぁ、やっぱり作者様が紡ぐお話はエモすぎる、と心より思います。いつか私も、作者様のように人を動かせるような言葉を紡げたらと憧れました。陰ながら応援しております。 (2019年12月25日 12時) (レス) id: 9aa5aa9bdc (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 岸くんのストーリー好きです。続編で長編とかも書いてもらいたいです。また、廉くんのストーリーも、番外編でも良いので、ハッピーエンドになるようなお話が読んでみたいです。よろしくお願いします。 (2019年3月24日 7時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞草
| 作成日時：2019年3月19日 0時
