33話 理由があっても… ページ35
〜カスミside〜
カスミ「い、いきなりどうしたんですか。リンタロウさん。僕に何か用事でも？」
リンタロウ「えーっとね、君のお兄さんから手紙を渡すように頼まれたから、渡しにきたんだ♪︎」
カスミ「あの、いつ頼まれたんですか？」
リンタロウ「ついさっきだよ♪︎」
カスミ「それってリュウ兄さんが処刑された後ですか？」
「解散した後、リュウ兄さんが１人になったのはほんの数分です。その数分で都合良く渡せる可能性は低いと思うのですが…」
リンタロウ「その通りだよ♪︎」
カスミ「…リンタロウさん、君は自分で何を言っているのか分かっていますか？」
リンタロウ「もちろん♪︎今言ったことは本当だよ。…ボクが黒幕だってこと」
「これはボクたちの復讐なんだ。でも安心して"君たちは"狼になった時に助けあげるから」
カスミ「君たちはって、他の人たちは助けないつもりなんですか」
リンタロウ「条件をクリアした人は助けるけど、それ以外は助けるつもりはない」
カスミ「そんな…。じゃあ何で僕たちは助けるんですか」
リンタロウ「カスミちゃんは５年前に起きた事件のこと覚えてる？」
カスミ「覚えてますよ。…偶然にも僕たちが居合わせた事件が一件だけ、"電車事件"です」
「そして、黒幕はあの事件の被害者であり生き残った…森ミサキ、森リンタロウですよね」
リンタロウ「そうだよ。やっぱり覚えてたんだね」
カスミ「まあ、僕たちが君たちを助けたので覚えてますよ。親御さんを助けてあげることが出来なくてごめんなさい」
リンタロウ「こちらこそごめんね。助けてもらったのに誘拐して。関係者だから連れてこないといけなかったんだ」
カスミ「そうでしたか。僕からも話があるんだけどいいですか？」
リンタロウ「いいよ。あと同い年だしタメ口でいいよ」
カスミ「えっと…頑張ります」
リンタロウ「うん♪︎それで？」
カスミ「リンタロウさんは今回の狼で、誰かを殺そうと考えてますよね」
リンタロウ「…なんでそう思うの？」
カスミ「うまく説明出来ないですけど、感情というか、感覚というか…そういうのが伝わってきたり、反射したりするんです」
リンタロウ「へぇ〜おもしろいね♪︎」
「それでボクが誰かを殺そうとするのをやめてって言いたいんでしょ」
カスミ「そうですよ」
リンタロウ「そんなの無理に決まってるだろ」
カスミ「さて、どうしたものか」(ボソッ
リンタロウ「…お前なんかに何がわかるんだよ！」
34話 だからこそ→←32話 話が脱線する時って結構あるよね
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作者名：レド | 作成日時：2023年3月6日 22時
