【金カム夢】雪に拐かされ… (ページ42)

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合流ページ42

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「誰か出てくるぞ！！」

「逃げ遅れた奴か？！」

「すげえ！！！あの旦那二人も助け出したぞッ！！」

「旦那の横の嬢ちゃんが音に気付いたんだ！！すげえ二人だ！！」

牛山殿が不死身の杉元と坊主頭の男を担いで坑道から出て来ると歓声に近い声がそこかしこから聴こえて来た。

炭鉱夫に紛れてアイヌの服を身に付けた男性と女の子がいた。牛山殿はその女の子に気が付くと声をかけた。

牛山「よお、嬢ちゃんまた会ったな」

『お知り合いですか？』

牛山殿にアイヌの知り合いがいた事少し驚きながら首を傾げ訊ねた。

「チンポ先生ェ……」

杉元「ハンペンまだ持ってるうッ！！」

『チン……え？』

女の子の発した言葉に一瞬思考が何処かに飛んで行った。

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牛山「…何か距離遠くねぇか？」

『すみません。それ以上は近寄らないで下さい。
牛山殿がまさか女の子にそう言わせる趣味があった事別に気にしてません。はい。本当に。微塵も。』

牛山「別に俺が呼ばせてる訳じゃ…」

先程までは牛山殿の真横に立っていた私がアイヌの女の子と一緒に少し距離を取っている事に牛山殿は悲しそうにしょぼくれた顔を浮かべていた。

『良いですか。女の子がむやみやたらに…チンポ、と言ってはいけません。』

「何故言ってはダメなんだ？チンポ先生はチンポ先生なのに…」

キラキラと曇りなき眼で見つめられるとこちらが間違っている錯覚さえする。

『今はまだ良いかも知れませんが、大人になってもそんな事を言ってると親しい人も離れて行くかも知れませんよ？
……これは私の母からの受け売りですが、下品と自由は別物です。その線引きが出来なければ人で無しだと…』

「下品……白石みたいな奴の事か」

「え、アシㇼパちゃ〜ん？」

私の言葉に女の子の視線が坊主頭の男の方へ向き、私もそちらへと視線を向けた。

『…そうですね。確かに下品です。』

「あっれぇ〜？初対面の人に下品判定されちゃったの？俺」

「なら、チンポ先生と呼ぶ時はどうしたら良いんだ？」

坊主頭の言葉は無視して二人で話を進める。
周りをうろちょろしているが気にしない。

『時と場合を考えなければいけません。気心の知れた間柄でも何気ない言葉が鋭利な刃物にだって変わります。……行動なんて顕著な現れです。』

「……お前はそう言う場面に出会したのか？」

私は思わず押し黙った。核心を突かれた気がしたから…

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