chapter:25 ページ25
Aはレトを見て、にっこり微笑む。
レ:「長年の友達やからね。キヨ君は練習してる姿見られるのは嫌みたいやけど…どんなに陰で何を言われてもへこたれなくて、陰口を言われた分凄い努力してた」
『そうだったんだね…』
キヨはゴールに点を入れて、ガッツポーズをする。そして同じチームメイトがキヨの肩に手を回したり、手を叩きあっていた。
『あっ!キヨくん!点入った!!』
Aはキヨのシュートを見て、嬉しそうに拍手をする。その音に気付いたキヨはA達の方に目を向けた。
レ:「……ホンマ、キヨ君には敵わへんな」
レトはキヨに向かって嬉しそうに笑うAを見て、1人寂しそうに笑った。
キ:「おーい!レトーーー!!」
そんなレトに、突然キヨはレトを呼ぶ。
レ:「あんな大声出して……アイツ試合中だって忘れてるわな」
レトは大声で自分を呼ぶキヨを見て呆れていた。
キ:「お前、応援団長になったんだから、しっかり俺を応援しろよなーーー!!」
レ:「誰のせいで応援団長になったと思ってんねーーーん!」
キ:「試合!!ぜってー勝ってやっから、その目に焼き付けとけよ!」
キヨは自信満々にそう言うと、レトに向かって指をさす。
レ:「!!…カッコつけんのも、大概にしときーーーーー!!」
レトは一瞬ハッとするがすぐさま言い返すと、キヨはニカッと笑う。
部:「キヨーーーー!!お前1人だけの応援じゃねーんだぞ!」
部長を含めたレギュラーが、キヨに駆け寄ってふざけあっていた。
『キヨくーーーん!レギュラーのみなさ−−−ん!頑張ってくださいねーーー!!!』
レトとキヨのやり取りを隣で見ていたAは、大声で叫んでニッコリ笑う。
レ:「長谷川さん…」
『レトくんとキヨくんを見てたら、私も叫びたくなっちゃった』
Aはニッコリ笑いながら、ふーっと深呼吸をする。
部:「あんな可愛い子に応援されちゃ、頑張らねえ訳にはいかねえよな!」
キ:「……」
部長はキヨの肩に手を回して、ニヤニヤしながら言う。
部:「よーし!!試合再開すっぞ!!」
部員は自分の配置に戻り、キヨはその場に留まったままなのをレトとAは?マークを浮かべてキヨを見る。
キ:「−−−−……」
キヨは後ろを振り返り、拳を作った片手を上げて配置へと戻って行った。
レ:「…ありがとう」
『レトくん?』
レ:「キヨ君が、そう言ってた」
『えっ?!そうなの…??』
レ:(長谷川さんへ向けた言葉やね…ホンマ不器用やわ、キヨ君)
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香澄(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しく拝見しました(*^^*)あいさんに気に入って頂けて、本当に本当に嬉しく思ってます!他の作品も是非よろしくお願いします(*´ω`*) (2016年4月3日 16時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 完成度が高くてとてもびっくりしました!終わり方なんかも魅力的で私好みでした(*´ヮ`*)次の作品も楽しみにしています! (2016年3月30日 17時) (レス) id: 6587901ccd (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます!最後まで見て下さってありがとうございます(*^^*)これからも頑張りますので、是非これからも読んで頂けると嬉しいです♪(*´▽`*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 84a4fe9ab3 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 一気に読んでしまいました!めちゃくちゃ面白かったです(*^^*) (2016年1月10日 19時) (レス) id: 06b9bb2462 (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!初めまして林檎さん(*^^*)キヨさんとレトさんと同じように泣いてしまったと聞いて、本当に嬉しく思います(*^^*)キミカレを読んで頂いて、本当に本当にありがとうございます(*^-^*) (2015年11月23日 23時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香澄 | 作成日時:2015年9月24日 0時