chapter:23 ページ23
キ:「………」
キヨはそんなレトの気持ちを察したのか、レトのおでこにデコピンをする。
レ:「Σいった!!」
キ:「お前、本当分かりやすいよな」
レ:「…何の事やねん」
レトはおでこを摩りながらキヨに問いかける。
キ:「何考えてんのか、すぐ顔に出るから分かりやすいって言ってんの」
レ:「は?」
それでも理解しないレトに、キヨはレトの肩を引き寄せてコソッと耳打ちをする。
キ:「どうせ、長谷川のチア姿可愛いんだろうな…とか何とか考えたんだろ?」
レ:「!???!?!?」
キヨの言葉にボッと顔を赤くするレト。
『レトくん!顔真っ赤だけど…大丈夫??』
レ:「へ、平気平気!キヨ君のデコピン食らったせいやから!」
キ:「俺がデコピンしただけで、何で顔全体が真っ赤になるんでしょうかねえ?」
キヨはほぼ棒読みでレトに問いかける。
レ:「……キヨ君、後で覚えとけよ」
『?』
・
・
・
レ:「何で俺こないな恰好させられてるんやろ……この状況、誰か説明してくれ」
放課後になり、レトは学ランを着せられ額には長くて真っ赤なハチマキを巻かされていた。
男1:「それはお前が応援団長に選ばれたから」
レ:「“だ・れ・が”応援団長に俺を選ばせたんでしょうかねえ?」
全:「「「キヨ(君)」」」
レトの質問にクラス全員が答える。
レ:「……その主犯は何処や?!」
女1:「キヨ君なら部活あるからって10分位前に教室出て行ったけど」
レ:「キヨ君…!!!俺のお説教食らう前にとんずらしよったな…!!」
レトは腕を組みながら、キヨへの怒りに燃えていた。
男2:「お、おい…レトの奴、マジ切れしてね?」
男3:「こうなったら…キヨをここに出頭させるしかねえかも」
レトの怒りは周りをも震え上がらせるほどであった。
『あ!レトくん!レトくんが応援団長やるの??凄い似合ってる!!カッコいいね!』
すると担任に任された仕事から帰ってきたAは、レトの応援団長姿を見てニッコリ笑う。
レ:「…………」
男2:「あっ!長谷川さん!!今のレトに話し掛けたら危ないって!」
クラスメイトはAの行動にあたふたする。
レ:「そ、そう…?俺、カッコええ?」
『うん!制服のブレザーも似合ってるけど、レトくんは学ランも似合うんだね』
Aの言葉でレトはさっきまでの怒りが収まり、テレながらも嬉しそうにニカッと笑う。
男2:「あの怒りを、一瞬にして消し去るなんて…」
女2:「長谷川さんって、実は凄い人物だったんだね…」
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香澄(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!とても嬉しく拝見しました(*^^*)あいさんに気に入って頂けて、本当に本当に嬉しく思ってます!他の作品も是非よろしくお願いします(*´ω`*) (2016年4月3日 16時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 完成度が高くてとてもびっくりしました!終わり方なんかも魅力的で私好みでした(*´ヮ`*)次の作品も楽しみにしています! (2016年3月30日 17時) (レス) id: 6587901ccd (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます!最後まで見て下さってありがとうございます(*^^*)これからも頑張りますので、是非これからも読んで頂けると嬉しいです♪(*´▽`*) (2016年1月11日 22時) (レス) id: 84a4fe9ab3 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 一気に読んでしまいました!めちゃくちゃ面白かったです(*^^*) (2016年1月10日 19時) (レス) id: 06b9bb2462 (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!初めまして林檎さん(*^^*)キヨさんとレトさんと同じように泣いてしまったと聞いて、本当に嬉しく思います(*^^*)キミカレを読んで頂いて、本当に本当にありがとうございます(*^-^*) (2015年11月23日 23時) (レス) id: fe97a84109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香澄 | 作成日時:2015年9月24日 0時