【SERVAMP】電波系天使の妹はつばきゅんの下位吸血鬼になったらしい (ページ42)

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#33 お兄ちゃん、大好きだよページ42

御「今日の特訓は何だと思う？」

知るか、勝手にやってろよ人を巻き込むな

心の中で愚痴を溢す

御「今日は君にこの下位を壊して貰おうと思って」

ビシッと此方を指差して言った

私を壊す？

何を言い出すんだ

吸血鬼は基本、不死身だぞ？

いや、待て

確か椿さんが

何か言ってたような？

何かに血を吸われたらとか何とか

その何かは忘れてしまったが

真「え」

真昼も混乱している

そりゃそうだ

__じゃない

逃げよう、逃げなくては

どうなるか知れた事じゃ無い

地を蹴り勢いよく走り出す

だが、それも虚しく

ﾊﾟｧﾝｯ

足を、膝辺りを打たれてしまった

ｽﾞｻｧｯ

盛大な音を立て私の体が崩れ落ちる

這いつくばり何とか

普段出すことも__

いや、使った事の無い

ギターの武器をだす

幸い、片足だけ急所から外れていたようなので

無理矢理体を起こし

黒い男に武器の使い方が分からず殴りかかろうとするが

至近距離では弾丸など避けきれる筈もなく

今度は手を撃たれてしまった

ギターが握れない、肩も上がらない

どうしろと言うのだ

御「本当はキミに壊させるつもりだったんだけど…」

何も言えずに居た真昼に話しかける

真「そんなｯ」

真昼が言い返そうとするが

遮られる

御「この子はキミの友達じゃない、敵なんだよ？」

は？

御「友達だったモノを自分で壊すのは特訓になるだろうし…早くこの子を壊して？」

人をモノ扱いするな

ふざけるのも大概にしろ

真「…」

真昼は何も答えない

真昼は、何？

私は敵？

私は死んでもいい奴なの？

単純明快な自問自答が

私の頭を廻る

ﾋｭｯ

その時風の如く現れた何者かにより

私の体が宙に浮いた

リヒ「何してんだ」

聞くことも無いと思った声がした

真「リヒトさん！？」

真昼が声を上げた

A「永遠の別れじゃないの…？」

リヒトは私を見るなりこう言った

リヒ「お前が悪魔だろうが吸血鬼だろうが関係ねぇ、俺の可愛い妹だ
悪魔の力なんて俺の天使のパワーで浄化してやる」

いつもの調子で言うリヒト

何だか凄く安心した

A「ありがとう、お兄ちゃん…大好きｯ」

“お兄ちゃん”なんて言ったのいつぶりだったっけ

そもそも、リヒトに甘える事すらなかった

リヒトも忙しかったし

リヒトがお兄ちゃんで良かったよ

本当に。