51話 ページ4
意識を閉ざそうと、目を閉じてうずくまる。
それでも微かに聞こえるのは、山本がロン毛と戦うそれ。
できれば見たくもないし、聞きたくもない。
でも、どこか気になる。
山本は強いと信じたいし、負けないと思いたい。
思いたくても、願望と現実は違う。
願えばなんでも思い通りになるわけではない。
「山本…」
不安そうに呟くツナの声は、今にも消え入りそうだった。
普段山本のそばにいたツナ。
信頼は高くても負けないとは言い切れない。
私だって、ツナだって、みんなだって言いたい。『山本は必ず勝つ』と。
勝ってほしい。
そう強く思った直後、私の身体に異変が生じた。
体育座りになって膝に顔を押し付ける私の額に、汗が流れたのだ。
「…？」
何もしていないし、彼を心配しただけで…汗？
「ハァ、ハァ」
呼吸が乱れてきた。
何かに気力と体力を吸われているような……。
「…？どうした、A」
「リボ……さ、」
意識が霞む。
何もこんな風に意識を失いたかったわけじゃない。
私は寝たかったのだ。
「あの…、すいませ」
山本の戦いを見たい気持ちがいつの間にか強くなっていた私の気は、容赦無しに消された。
最後に見たのは、瓦礫の上に座り、モニターに背を向ける山本だった。
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聖香(プロフ) - ありがとうございます！投稿亀更新ですが、これからもどうかよろしくお願いします！なるべく早く投稿できるよう、頑張ります！(｀・ω・´) (2019年5月18日 12時) (
レス) id: 0c802fd0d8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続きが楽しみにしてます (2019年5月16日 18時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柏 | 作成日時：2019年4月8日 15時
