Trignalのマネージャー (ページ39)

今日:16 hit、昨日:8 hit、合計:85,356 hit

39 ページ39

～江口side～

社長室の前まで来てノックする。

社長「どうぞ。」

Trignal「失礼します。」

3人で入って社長に聞く。

江口「Aがクビって本当ですか？」

社長「クビではないよ。正確には退職だね。」

退職？

代永「それはAちゃんの意思ですか？」

社長「これ、彼女から預かったものだよ。私も力不足でごめん。」

なんで社長が謝るんだろう。

社長が引き出しから取り出したのは一通の手紙。

手紙の封筒にはAの綺麗な文字で " Trignal様 "と書かれていた。

社長から受けとって良平さんが読上げる。

━━━━━━━━━━━━━━━

Trignalのみなさんへ。

急に皆さんの前からいなくなったこと、お許しください。

私は皆さんに話さなければいけないことがあります。

私がマネージャーとして皆さんのそばにいられるのは最初から5年と決まっていました。

前のマネージャーさんから浦田さんまでの穴埋めとして採用されたのです。

何度も言おうと思いましたが、皆さんと仲良くなるにつれどんどん言い出せなくなってしまいました。

皆さんとの連絡を絶ったのも、完全に別れてしまわないと未練が残ってしまうと思ったからです。

最後まで勝手で本当にごめんなさい。

こんな私を暖かく迎え入れてくださったこと
仲間のように接してくれたこと
必要としてくださったこと、すごく嬉しかったです。

本当にありがとうございました。

皆さんのマネージャーになれてよかったです。
今後の活躍を楽しみにしています。

AAより。

━━━━━━━━━━━━━━━

代永「…うっ……」

江口「こんなのって……」

全員泣いていた。

俺の気持ちは伝えられないまま二度と会えなくなってしまうのだろうか。

木村「あの、Aの手紙に穴埋めって書いてあったんですけど…」

良平さんの質問に社長はAが俺たちのマネージャーをやることになった経緯を教えてくれた。