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えっそうなの！？とニカが前のめりになる。
これは喜んでいいところなのだろうか。
「なんというか、本来なら足し算になるはずの輝きが君たちの場合はかけ算の要領で肥大化するんだよ」
理由は分からないんだけど。とリンが付け加える。
「それが俺たちを選んだ理由か？」
「うーん理由の一つではあるけど、決め手ではないかな」
先程までと変わらない声音で問いかける北山にそう答えると、リンはカバーするグループを決めた時のことを話し始めた。
「わたしたち男性アイドルグループについてめっちゃ調べてね？それこそ、君たちが所属してるジャニーズ？は全グループ選択肢にあったの」
「全グループ…」
宮っちが反芻するように呟く。
あの沢山のグループの中から俺たちを選んだというのはなにか大きな理由があるのかもしれない。
「君たち、7人になってから長い間誰一人欠けてないんだってね」
その言葉に四人全員がリンの方を見る。
リンはそんな俺たちの反応を見てﾆｯと笑うとこう続けた。
「わたしたちね、君たちが誰一人辞めてない理由についていくつか仮説を立てたの」
ニカが、なんか探偵みたいだね、といかにもニカらしい感想を述べるのを耳に入れてから俺たちは彼女の言葉を待った。
「ひとつは、君たちの持つトゥインクルスターがお守り代わりになって君たちをサポートしてくれてるっていう説。説明してなかったけど、トゥインクルスターには持ち主の守護者的な側面が少しあるんだよね」
色々なことがあっても俺たちがここまで一緒にやってこれたのが、今さっき知った得体の知れない存在のおかげかもしれないというのは些か不服な気がしなくもないが、ここまで散々信じられないような話を聞いていたせいもあって、あながち間違いじゃないのだろうか、などと思ってしまう。
「もうひとつは、君たち7人のトゥインクルスターが持ち主同士の繋がりを認めて、お互いに共鳴しているかもしれないっていう説」
「えっそれじゃあ、そのトゥインクルスターってのは自我みたいなのものが存在するってこと…？」
「そう、君はなかなか理解が早いね」
「いやぁ〜褒めても何も出ませんぞ…！」
そんなやり取りをリンと宮っちがしていたが、正直俺はそこまで理解が及んでおらず二人を交互に見つめる。
そんな俺の様子から察したのか、つまりね、とリンが再び口を開いた。
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作者名：かしわもち | 作成日時：2023年3月1日 12時
