3タイプ ページ34
きっとメイドさんは僕達を哀れんで、誰か1人でも救いたかったんだと思う。
でも僕にとってそれはとても辛かった。
いつも思った。「僕のことを話したメイドは許さない」と。
死ぬのは嫌だったけど、こんな暮らし望んでない。
誰も助けてなんて言ってない。
いや、言ってないだけで思っていた。
「もしかしたら」を望んでいた。でもそれは、仲間と一緒が良かった。
仲間と一緒じゃなきゃ駄目だった。
メイドの自己満足なんかにつきあわされたくなかった。
僕は才能があったのか、オルガンはメキメキと上達しました。
1度死にたくなって、仲間の元へ行きたくて、下手な演奏をして見せると先生はそれをお見通しで、
「ちゃんとひいてね。」
と少し涙を目に浮かべて言った。同情する目だった。
同情なんか要らなかった。僕の人生を見てきた訳でもなく、同じ目にあった事の無いような綺麗な肌をしている先生。
僕達は生贄として生まれたから背中に焼印を押されている。
生贄の証だから。一生消えない、僕と共に生きるモノ。
幸せに生きてきたんだろうなって目に見えて分かる。
もしかしたら色んなことで悩んだりした人かも知れないけど、別に生活に困ったわけじゃ無いだろう。
そんな人が僕を分かったように同情しないで欲しかった。
...僕は15歳になった時、α国宮廷音楽師に正式に認められました。
その時から、やっと色々な所で演奏ができるようになりました。
α国の広場や病院、王が開くパーティー会場。
その時から、何度か皆さんをお見かけしていましたよ。
そして僕が20歳の時。
僕はα国の王子の誕生日パーティーでの演奏を任されました。
その日の為に、ピカピカの革靴を用意して。
明日履くから、とても楽しみだった。
新調されたスーツを用意して、革靴を用意して。
明日弾くことが出来るのはとても楽しみだった。
でも、それは叶わなかった。
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Nanaki(プロフ) - ノエルさん» 完結させて頂いた！！コメントありがとうございます！ノエルさんのその一言が次の作品を書く意欲につながります！ (2019年11月17日 23時) (
レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - なみだめさん» おめでとうコメントをありがとう！なみだめさんを楽しませることができて嬉しい！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - mo4さん» mo4さんのコメントで更新頑張れました！読んで頂けたうえに面白いと言っていただけて幸せです。ありがとうございます！！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - あめさんさん» しっかり読んでくれてありがとうございます！命令系敬語がすき...同士ですね！？いやこれ同士だわ。(確信)次の作品ももし良ければ読みやがれ下さい！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
Nanaki(プロフ) - yukinaさん» ありがっと！次の作品もよろしくです！ (2019年11月17日 23時) (レス) id: 98fbb2e461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nanaki | 作成日時：2019年11月2日 2時
