選手としてみた、されてみた龍神編【短編集】

あまあま Yuki.I ページ24

ソファでスマホをいじっていると、ふと肩にすとん、と何かが置かれた。

乗っかっていたのはAの頭。
俺はスマホの画面を消してそれをぽんぽんと撫でた。


「どうした、ん？」

『別にどうもしないよ。ちょっとそういう気分なだけ』


ほわほわとした笑顔でそう言うA。
久々のAの甘えたモード突入に、内心ニヤニヤが止まらない。


「ねぇこっち来てよ、そこにいられるとAの顔がよく見えない」


俺は自分の太ももを軽く叩いて、Aを自分の膝の上に跨るように促した。

するとAは静かに俺の太ももの上に腰を下ろして、首に腕をするすると巻きつけてきた。



『あっ、こんなところにイケメン祐希みーっけ』

「俺も可愛いA見つけちゃった〜」


ちゅっ、とAの額にキスを落とした。
するとAも嬉しそうに笑いながら、俺の頬にキスを返してくれた。


『祐希、膝枕して？』

「眠くなっちゃったの？」

『なっちゃったの』

「もー、なんでそんなに可愛いのさ···。ほら、おいで」


Aは毛布を手繰り寄せると、俺の太ももに頭を乗せて体を少し丸めた。
それから間もなくして、彼女は静かに夢の世界へと入っていった。


「···ふふ、かあいい」


指をそっとAの髪に通して、今度は手のひら全体で包むように撫でた。



「おやすみ。大好き、いや、愛してるよA」


Aの唇に触れるだけのキスをした。

心做しか、そのときのAは少しだけ笑っているように見えた。









(requested by ゆー様)

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