【stpr】マフィン焼いたら家燃えた

マフィン3 ページ5

振り返った先にいたのは高校の頃の後輩であるころん

もちろんころんは本名ではなくあだ名だ

派手に転んだところを見たことがあったのでそこから

あれはとても面白かった

『ちょ、え、ころん何でいるの？先輩に相談？何でも言ってごらん！』

なんて思いつつもころんの顔を見て声のトーンが一気に跳ね上がったのが自分でも分かる

落ち込んでいるときに知ってる人に会うとここまで嬉しくなるんだな

私が一人はしゃいでいるところんは私の家があったほうを指差す

こ「いや、先輩こそ相談あるでしょ。先輩の家燃えてなくなってた」

わあ、後輩にも知られてたんだ。すげ

変なところに感動しつつ尋ねる

『まぁ燃えたけど何で知ってるの？誰にも言ってないんだけど』

ころんはこちらをジト目で軽く睨みながらスマホの画面を見せる

こ「ネットニュースに流れてた。火元不明の火事が起こったって。」

『へぇ』

火元不明って言ってもマフィンなんだけどね

流石に今言ったら怒られるような気がするので続きを待つ

こ「それで、その家が先輩の家だったから心配で見に来たの」

ぶっきらぼうな言い方だが相変わらず優しい言葉が隠れている

こいつ素直になれば絶対にモテるのに何で素直になんないんだろ

疑問を抱きつつ頭を撫でる

『そっかそっか。心配してくれてありがとね』

そうするところんは顔を少し赤くして手を払った

こ「ちょっとやめてよ。そんなに心配してた訳じゃないし・・・。
てか先輩これからどうすんの。家ないんでしょ」

少し考えて返す

『うーん、そこなんだよねぇ。部屋借りたら私多分エブリデイもやし生活始まる』

ころんはそこまで予想してたのかやっぱり、と呟く

やっぱりってめっちゃ失礼じゃん

お前今後一生、生意気な後輩ってレッテル貼ってやろうか

軽く叩きたくなるのを堪える私をよそにころんが口を開く

こ「そうだと思った。だったら僕の家来なよ、先輩養うくらいのお金はあるから」

前言撤回。

めっちゃ優しいイケメンな後輩だった



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順位ありがとうございます！
ここからようやくこのお話も本編です

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