ヒロイン潰す為に帰ってきました。 Ｐａｒｔ２

2ー24 ページ5

合宿２日目の朝。

梟谷のマネさん＋羽水さんが朝ご飯を作る担当だったので、宮城組の３人は選手を起こしにいく事になった。


「仁花ちゃんは烏野と音駒、雪藤さんは青城と白鳥沢お願いできる？私は梟谷と稲荷崎起こしにいってくるから」

「「はい！／シャチ！」


だから、何で『シャチ』？




取り敢えず、青城よりも寝起きの良さそうな白鳥沢を起こす事にする。


白鳥沢って事は、賢二郎居るのか・・・。

あいつ、寝起き悪いんだよねぇ。

ま、いざとなったら牛島先輩に手伝ってもらえば良いか。


そんな事を考えながら、白鳥沢の部屋に向かう。


ドアをノックすると、「どうぞ」という声が。


「ああ、マネージャーか。起こしにきてくれたのか？」

「はい。・・・流石ですね、賢二郎以外起きてるとは・・・」


おい、賢二郎。

先輩よりも遅くまで寝てるってどうなんだ。



「賢二郎の従妹なんだっけ？起こせる？」

「はい。ただ、これやると後が怖いんですよね。なので私、実行したらすぐ部屋出てきますから。その後はよろしくお願いします」

「別に良いけど・・・何やるのー？」

「まぁ、見てて下さい」


天童先輩にそう言うと、私はスマホを取り出して、ある動画を流した。

それも、大音量で。


『賢二郎ちゃん、ちょっとこっちいらっしゃい』

『いいえ、こっちよこっち。賢二郎ちゃん、いらっしゃい』


すると、賢二郎がウンウン唸りだした。

あ、これ、そろそろ起きるな。


「それじゃ、私は失礼します。あ、朝ご飯もうすぐでできるので、食堂来て下さいね」





私が部屋を飛び出した、数秒後。

白鳥沢の部屋から、「あのバカぁぁああああああ！」という大声が聞こえた。

それは、梟谷学園全体に響き渡っていたらしい。

2ー25→←2ー23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す