不正は許せない ページ35
貴方視点
バトルが終わって、観客もトレーナーもいなくなったステージの上、私は一人で座っていた。
「ごめんね・・・皆。せっかく戦ってくれたのに」
ポタポタ、と涙がこぼれる。まだ、泣きやめない。
「私がしっかりしてなかったから・・・」
テ『Aのせいじゃないわよ。場外をしてしまったのは私だもの・・・』
「違うよ・・・たつまきを避けられなかった私のせいだよ・・・ごめんね・・・」
そういうと、フシギダネはつるのムチで私の涙をぬぐってくれた。・・・それでも、まだ泣きやめない。悔しい。負けるのが、悔しい。
初めて味わった敗北。負けたのがどんな原因であれ、負けは負け。・・・悔しい。
「勝ちたかったなぁ・・・」
もう薄暗くなってしまった空を見上げる。・・・コテン、とステージに寝っ転がる。そのままじっと空を見つめていると、誰かが近づいてくるのが分かった。気になって起き上がってみると、カルムと・・・さっき戦った・・・ミハクさん、だっけ。
カ「お隣さん、また風邪ひくよ?」
「・・・勝ちたかった」
カ「でもあれは事故のせいでしょ?」
「負けは負けだもん。・・・勝ちたかったよ」
そういうと、ミハクさんがこっちに近づいてきた。何かを言われるのかと思ってじっと見つめると、じっと見つめ返される。
ミ「・・・私、あんなの勝ちだなんて認めたくないわ」
「・・・え?」
ミ「たつまきのせいで勝つなんて、私のプライドが許さない。・・・それに、きっとあのまま戦ってたら負けてたわ」
「ど、どうして・・・」
ミ「あなたのテールナー、すごく強そうなんだもの。アクアテール、完璧に当たったと思ってたのに・・・知らない間にひらりとかわしてたのよね?」
テ『・・・えぇ。そうね』
ミ「ほら。・・・だから、負けてたの。負けてた勝負を不正で勝ったことになんてしたくないわ。ってことで、はい」
「・・・え?」
ミ「マリル。欲しかったんじゃないの?」
「でも・・・」
ミ「いいから受け取って。私、負けてたのよ?このマリルは、貴方が持つべきだわ」
だから受け取って、と付け足されて、ボールを突き出される。おそるおそるボールを受け取ると、中からマリルが出てきた。
ミ「そのマリル、しっかり育てなさいよ?新米トレーナーさん」
「・・・はい!」
貴方の優しさと同じくらい強くしてみせますよ。
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あずきいろ
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8
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西 - この方角に福があるはずです
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ゆうき - 些細なことですが…(風邪のせい)で、無自覚が、夢自覚になってますよ。 (2014年4月19日 22時) (レス) id: d108e2a769 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ - うわぁ・・・殿堂入りおめでとうございます!!憧れのmikuさんのことなので、すっごく嬉しいです! (2014年3月31日 11時) (レス) id: 92887d1ae2 (このIDを非表示/違反報告)
かずっち - また荒らしなんかに会わないようにしてください。あと、↓の人と同じく、画像が見えません。もう目からハイドロカノン出そうなきもちです。 (2014年3月20日 17時) (レス) id: a77355e607 (このIDを非表示/違反報告)
ウェンディ - 画像見えません〜 見せて下さい。・°°・(>_<)・°°・。 (2014年3月1日 22時) (レス) id: 810aef757d (このIDを非表示/違反報告)
ユメノ - ( ・ε・)(σωσ) (2013年12月3日 21時) (レス) id: 6afc82fcfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miku | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/reddonau/
作成日時:2013年11月1日 21時