誓い ページ3
そんな最悪な春から三か月
今は夏真っ盛りで毎日が忙しい日々を送っていた
相変わらずAから連絡は控えめだけどたまに来ていた
まぁ、近況報告と体調の良し悪しの連絡くらいだけども…
それでも最初より遥かに気持ちも落ち着いてきたし
悲しさと虚しさで眠れなくなる日も少しずつだけど少なくはなってきているのは進歩だと思いたい
そしてこのまま、数十年の思いも何もかも全て蓋をして忘れて思い出せない様に深く奥の方へ押しやってしまおう
そんな事を考え七月、八月、九月と時はどんどん過ぎていく
ここ最近はAからの連絡も少しずつ絶えかけて行き俺自身も思い出す事もなくなりかけていた
そうして丁度一年半の月日が流れたある日
Aから連絡が来たのは突然の事だった
内容はとてもシンプルな物で
メッセージアプリにはただ一言
『うらたさん会って話したい事がある』
と表示だけがされていたのだ
今までにAからこんなシンプルな連絡が来る事なんて一度も無かった俺は心配になりすぐに連絡を返す
『分かった
住所変わってないから俺の家まで来て
もし遅くなりそうなら駅まで迎えに行くから』
『ありがとう、でも大丈夫今から行くね』
とだけ帰ってきた返信
一体今、彼女に何が起きているのか
心配と同時に蓋をした筈の想いが溢れ出てきて自分に都合の良い妄想を思い描いてしまう
家に来た彼女の報告が彼と別れてきた、なんて報告だったらいいのに
そんな最低な事ばかりを考えて期待してしまう俺の心を表すかのように外は曇り空が広がっている
何はともあれ、一年半越しにAに会えるんだ…と思うと今から緊張でどうにかなりそうになる
そう、弱りきって生気のない彼女を見るまでは…
18人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2022年7月10日 22時) (レス) @page18 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たまごきゅうり | 作成日時:2021年1月13日 0時