誓い ページ17
その後買い物へ行ってきた後の簡単な荷解きも終え、俺達は寝室にあるベッドの上で二人して向かい合って正座のまま無言でただ時が過ぎるのをじっと待っていた
五分、十分と時間はどんどんと過ぎていく
そろそろ限界かというその時、先に喋りだしたのは彼女からだった
「あの、そろそろっ寝ませんかね…」
なぜか敬語で話す彼女に釣られて俺まで敬語になってしまう
「そう…ですね…」
らしくないのは分かっているがきっと情けない事に俺の顔は今、耳まで真っ赤になってしまっているだろう
そうして俺たちは少しの距離を開けベッドの中に横になる
静かな寝室には掛け時計の音と彼女の呼吸音が響いていて、それだけで意識してしまって寝る所か俺の心拍数は上がっていくばかりでどうしていいのか分からなくなってしまう
たまに動く彼女に合わせてシーツの擦れる音がするのも凄く心臓に悪い
こんな状況で耐えれる程俺はできた男でもなんでもない訳で、耐えきれずに起き上がろうとしたその時だった
「っ…あのやっぱりっ…
俺はリビングで…」
俺が発した言葉を聞き彼女は俺の腕を掴み止める
「それはだめっ!!」
余りの勢いの良さに俺は思わず、はいっと返事するしかなくてもう一度布団の中に引き戻されていく
「うらたさんが出て行かない様に、ここで見てるからっ…」
なんて言い出す彼女の耳は赤くて、それでも自分が言い出した事だから引きづらいのもあるのか先ほどよりも至近距離で俺の腕をしっかりと掴んでこっちをじっと見てくる
「…距離近いっ、から離れ…」
「絶対いや
離れたらまたリビングで寝ちゃうでしょ?」
なんて言う彼女
(いや、そういう問題じゃないっっ…
こいつ絶対分かってないだろ…)
と心の中で思いつつどうすれば彼女に伝わるかという考えをぐるぐると頭の中に巡らせている
「いや…大丈夫だからっ…ちょっと離れて…
流石にその…好きな子目の前にして俺の理性が持たないというか…」
あー、今の俺はきっと世界一かっこ悪い男になっていることだろう
さっきよりももっと顔は赤いし、言葉も嚙みまくりだ
しかしその状況と俺の顔を見てやっと理解したのか彼女はごめんなさいっ…と少し離れていった
きっとしばらくは慣れなくて寝れない日々が続く事だろうと頭を悩ませながらなんとか寝ようと目を瞑る。
彼女とまた少し距離が近くなったそんな夜
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2022年7月10日 22時) (レス) @page18 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまごきゅうり | 作成日時:2021年1月13日 0時